特 許 法 


(目的)

第一条  この法律は、発明の  保護及び利用 を図ることにより、  発明を奨励 し、もつて  産業の発達に寄与 することを目的とする。

(定義)

第二条  この法律で「発明」とは、  自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度の ものをいう。

2  この法律で「特許発明」とは、特許を受けている発明をいう。

3  この法律で発明について「実施」とは、次に掲げる行為をいう。

一  物(  プログラム等 を含む。以下同じ。)の発明にあつては、その物の  生産、使用、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。) をする行為

二  方法の発明にあつては、その方法の使用をする行為

三  物を生産する方法の発明にあつては、前号に掲げるもののほか、その方法により生産した物の  使用、譲渡等、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出を する行為

4  この法律で「プログラム等」とは、プログラム(  電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされた ものをいう。以下この項において同じ。)その他電子計算機による処理の用に供する情報であつて  プログラムに準ずる ものをいう。

(期間の計算)

第三条  この法律又は  この法律に基く命令 の規定による期間の計算は、次の規定による。

一  期間の初日は、  算入しない 。ただし、その  期間が午前零時から始まる ときは、この限りでない。

二  期間を定めるのに月又は年をもつてしたときは、  暦に従う 。月又は年の始から期間を起算しないときは、その期間は、  最後の月又は年においてその起算日に応当する日の前日 に満了する。ただし、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。

2  特許出願、請求その他特許に関する手続(以下単に「手続」という。)についての期間の末日が行政機関の休日に関する法律 (昭和六十三年法律第九十一号)第一条第一項 各号に掲げる日に当たるときは、その日の翌日をもつてその期間の末日とする。

(期間の延長等)

第四条  特許庁長官は、  遠隔又は交通不便の地にある者 のため、  請求により又は職権 で、  第四十六条の二第一項第三号、第百八条第一項、第百二十一条第一項又は第百七十三条第一項 に規定する期間を延長することができる。

第五条    特許庁長官、審判長又は審査官 は、この法律の規定により手続をすべき期間を指定したときは、  請求により又は職権で、 その期間を  延長 することができる。

2    審判長 は、この法律の規定により期日を  指定 したときは、  請求により又は職権 で、その期日を  変更 することができる。

(法人でない社団等の手続をする能力)

第六条  法人でない社団又は財団であつて、代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において次に掲げる手続をすることができる。

一    出願審査の請求 をすること。

二  特許無効審判又は  延長登録無効審判 を請求すること。

三  第百七十一条第一項の規定により特  許無効審判又は延長登録無効審判の確定審決 に対する再審を請求すること。

2  法人でない社団又は財団であつて、代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において  特許無効審判又は延長登録無効審判の確定審決に対する再審 を請求されることができる。

(未成年者、成年被後見人等の手続をする能力)

第七条    未成年者 及び  成年被後見人 は、  法定代理人 によらなければ、手続をすることができない。ただし、  未成年者が独立して法律行為をすることができる ときは、この限りでない。

2    被保佐人 が手続をするには、  保佐人の同意 を得なければならない。

3    法定代理人 が手続をするには、  後見監督人 があるときは、その同意を得なければならない。

4    被保佐人又は法定代理人 が、  相手方が請求した審判又は再審 について手続をするときは、前二項の規定は、適用しない。

(在外者の特許管理人)

第八条    日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所) を有しない者(以下「  在外者 」という。)は、政令で定める場合を除き、  その者の特許に関する代理人であつて日本国内に住所又は居所を有する もの(以下「  特許管理人 」という。)によらなければ、  手続 をし、又はこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定により  行政庁がした処分を不服として訴えを提起 することができない。

2  特許管理人は、  一切の手続 及びこの法律又はこの法律に基づく命令の規定により  行政庁がした処分 を不服とする訴訟について  本人を代理 する。ただし、在外者が  特許管理人の代理権の範囲を制限した ときは、この限りでない。

(代理権の範囲)

第九条  日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有する者であつて手続をするものの  委任による代理 人は、特別の授権を得なければ、  特許出願の変更   放棄 若しくは  取下げ   特許権の存続期間の延長登録の出願の取下げ   請 求、  申請 若しくは  申立ての取下げ   第四十一条第一項の優先権 の主張若しくはその  取 下げ、  第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願   出願公開の請求   拒絶査定不服審判の請求   特許権の放棄 又は  復代理人の選 任をすることができない。

第十条  削除

(代理権の不消滅)

第十一条    手続をする者の委任による代理人の代理権 は、  本人の死亡 若しくは  本人である法人の合併による消滅   本人である受託者の信託の任務終了 又は  法定代理人の死亡 若しくは  その代理権の変更 若しくは  消滅 によつては、消滅しない。

(代理人の個別代理)

第十二条  手続をする者の代理人が二人以上あるときは、  特許庁に対しては、各人が本人を代理 する。

(代理人の改任等)

第十三条    特許庁長官 又は  審判 長は、  手続をする者がその手続をするのに適当でない と認めるときは、代理人により手続をすべきことを  命ずることができ る。

2    特許庁長官 又は  審判長 は、  手続をする者の代理人 がその手続をするのに適当でないと認めるときは、その  改任を命ずる ことができる。

3    特許庁長官 又は  審判長 は、前二項の場合において、  弁理士を代理人とすべきことを命ずる ことができる。

4    特許庁長官 又は  審判長 は、第一項又は第二項の規定による命令をした後に第一項の手続をする者又は第二項の  代理 人が特許庁に対してした手続を  却下 することができる。

(複数当事者の相互代表)

第十四条  二人以上が共同して手続をしたときは、  特許出願の変更   放棄 及び  取下げ   特許権の存続期間の延長登録の出願の取下げ   請求   申請 又は  申立ての取下げ   第四十一条第一項の優先権の主張 及びその  取下げ   出願公開の請求 並びに  拒絶査定不服審判の請求 以外の手続については、各人が全員を代表するものとする。ただし、  代表者を定めて特許庁に届け出た ときは、この限りでない。

(在外者の裁判籍)

第十五条  在外者の特許権その他特許に関する権利については、特許管理人があるときはその住所又は居所をもつて、特許管理人がないときは特許庁の所在地をもつて民事訴訟法 (平成八年法律第百九号)第五条第四号 の財産の所在地とみなす。

(手続をする能力がない場合の追認)

第十六条    未成年者 (独  立して法律行為をすることができる者 を除く。)又は  成年被後見人 がした手続は、  法定代理人   本人が手続をする能力を取得したときは、本人 )が追認することができる。

2    代理権がない 者がした手続は、  手続をする能力がある本人 又は  法定代理人 が追認することができる。

3    被保佐人が保佐人の同意を得ないでした手続 は、被保佐人が保佐人の同意を得て  追認 することができる。

4    後見監督人 がある場合において  法定代理人 がその同意を得ないでした手続は、  後見監督人   同意 を得た  法定代理人 又は手続をする能力を取得した  本人 が追認することができる。

(手続の補正)

第十七条  手続をした者は、事件が  特許庁に係属している 場合に限り、その補正をすることができる。ただし、次条から第十七条の四までの規定により補正をすることができる場合を除き、願書に添付した  明細書、特許請求の範囲、図面若しくは要約書 又は  第百三十四条の二第一項の訂正 若しくは  訂正審判の請求書に添付した訂正した 明細書、特許請求の範囲若しくは図面について補正をすることができない。

2  第三十六条の二第二項の外国語書面出願の出願人は、前項本文の規定にかかわらず、  同条第一項の外国語書面 及び  外国語要約書面 について補正をすることができない。

3  特許庁長官は、次に掲げる場合は、相当の期間を指定して、手続の補正をすべきことを命ずることができる。

一  手続が  第七条第一項 から  第三項 まで又は  第九条 の規定に違反しているとき。

二  手続が  この法律 又は  この法律に基づく命令で定める方式 に違反しているとき。

三  手続について第百九十五条第一項から第三項までの規定により  納付すべき手数料 を納付しないとき。

4  手続の補正(  手数料の納付 を除く。)をするには、次条第二項に規定する場合を除き、  手続補正書 を提出しなければならない。

(願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の補正)

第十七条の二  特許出願人は、  特許をすべき旨の査定の謄本の送達前 においては、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をすることができる。ただし、  第五十条の規定による通知 を受けた後は、次に掲げる場合に限り、補正をすることができる。

一  第五十条(  第百五十九条 第二項(  第百七十四条第一項 において準用する場合を含む。)及び第百六十三条第二項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定による通知(以下この条において「  拒絶理由通知 」という。)を  最初に受けた 場合において、  第五十条の規定により指定された 期間内にするとき。

二  拒絶理由通知を受けた後  第四十八条の七の規定による通知を受けた 場合において、同条の規定により指定された期間内にするとき。

三  拒絶理由通知を受けた後  更に拒絶理由通知を受けた 場合において、最後に受けた拒絶理由通知に係る  第五十条の規定により指定された 期間内にするとき。

四  拒絶査定不服審判を請求する場合において、  その審判の請求の日から三十日 以内にするとき。

2  第三十六条の二第二項の外国語書面出願の出願人が、  誤訳の訂正を目的 として、前項の規定により  明細書、特許請求の範囲又は図面 について補正をするときは、  その理由 を記載した  誤訳訂正書 を提出しなければならない。

3  第一項の規定により  明細書、特許請求の範囲又は図面 について補正をするときは、  誤訳訂正書を 提出してする場合を除き、  願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲 又は図面( 第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては、同条第四項の規定により明細書、特許請求の範囲及び図面とみなされた同条第二項に規定する外国語書面の翻訳文 ( 誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては、翻訳文又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面  )  ) に記載した事項の範囲内においてしなければならない。

4    前項 に規定するもののほか、  第一項各号 に掲げる場合において  特許請求の範囲 について補正をするときは、その補正前に受けた拒絶理由通知において  特許をすることができないものか否か についての  判断 が示された発明と、その補正後の  特許請求の範囲に記載される事項により特定 される発明とが、第三十七条の発明の単一性の要件を満たす  一群の発明 に該当するものとなるようにしなければならない。

5    前ニ項に規定 するもののほか、  第一項第一号   第三号 及び  第四号 に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、  拒絶理由通知と併せて第五十条の二の規定による通知を受けた 場合に限る。)において特許請求の範囲についてする補正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。

一  第三十六条第五項に規定する  請求項 の削除

二    特許請求の範囲の減縮  (    第三十六条第五項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであつて、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。  

三    誤記 の訂正

四    明りようでない記載の釈明 (拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)

6 第百二十六条第五項の規定は、前項第二号の場合に準用する。

(要約書の補正)

第十七条の三  特許出願人は、  特許出願の日 (第四十一条第一項の規定による  優先権の主張 を伴う特許出願にあつては、同項に規定する  先の出願 の日、第四十三条第一項又は第四十三条の二第一項若しくは第二項の規定による  優先権の主張 を伴う特許出願にあつては、最初の出願若しくはパリ条約

(千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約をいう。以下同じ。)

第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日、第四十一条第一項、第四十三条第一項又は第四十三条の二第一項若しくは第二項の規定による二以上の優先権の主張を伴う特許出願にあつては、当該優先権の  主張の基礎とした出願の日のうち最先の日 。第三十六条の二第二項本文及び第六十四条第一項において同じ。)から  一年三月 以内(  出願公開の請求 があつた後を除く。)に限り、願書に添付した要約書について補正をすることができる。

(訂正に係る明細書、特許請求の範囲又は図面の補正)

第十七条の四  特許無効審判の  被請求人 は、  第百三十四条 第一項若しくは第二項、  第百三十四条の二 第三項、  第百三十四条の三 第一項若しくは第二項又は  第百五十三条 第二項の規定により指定された期間内に限り、第百三十四条の二第一項の  訂正の請求書 に添付した訂正した  明細書、特許請求の範囲又は図面 について補正をすることができる。

2  訂正審判の請求人は、  第百五十六条第一項の規定による通知 がある前(同条第二項の規定による  審理の再開 がされた場合にあつては、その後更に同条第一項の規定による  通知 がある前)に限り、訂正審判の請求書に添付した訂正した明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をすることができる。

(手続の却下)

第十八条  特許庁長官は、  第十七条第三項 の規定により手続の補正をすべきことを命じた者が同項の規定により指定した期間内に  その補正をしない とき、又は  特許権の設定の登録 を受ける者が  第百八条第一項に規定する期間内 に特許料を納付しないときは、その  手続を却下 することができる。

2  特許庁長官は、第十七条第三項の規定により  第百九十五条第三項 の規定による手数料の納付をすべきことを命じた特許出願人が第十七条第三項の規定により指定した期間内にその手数料の納付をしないときは、  当該特許出願を却下 することができる。

(不適法な手続の却下)

第十八条の二  特許庁長官は、  不適法な手続 であつて、その補正をすることができないものについては、その  手続を却下するもの とする。

2  前項の規定により却下しようとするときは、手続をした者に対し、  その理由を通知 し、相当の期間を指定して、  弁明を記載した書面(以下「弁明書」という。) を提出する機会を与えなければならない。

(願書等の提出の効力発生時期)

第十九条    願書 又は  この法律 若しくは  この法律に基く命令の規定 により  特許庁に提出 する書類その他の物件であつてその提出の期間が定められているものを  郵便 により提出した場合において、  その願書 又は  物件   郵便局に差し出した日時 を郵便物の  受領証 により証明したときはその日時に、その郵便物の  通信日付印 により表示された日時が  明瞭 であるときはその日時に、その郵便物の通信日付印により表示された日時のうち  日のみが明瞭であつて時刻が明瞭でない ときは表示された日の  午後十二時 に、その願書又は物件は、特許庁に到達したものと  みなす

(手続の効力の承継)

第二十条  特許権その他特許に関する権利についてした手続の効力は、その特許権その他特許に関する権利の承継人にも、及ぶものとする。

(手続の続行)

第二十一条    特許庁長官 又は  審判長 は、特許庁に事件が係属している場合において、  特許権その他特許に関する権利の移転 があつたときは、特許権その他特許に関する権利の  承継人に 対し、その事件に関する手続を  続行することが できる。

(手続の中断又は中止)

第二十二条    特許庁長官 又は  審判官 は、  決定、査定又は審決の謄本の送達後   中断 した  手続の受継の申立 について、  受継を許すかどうか の決定をしなければならない。

2  前項の決定は、文書をもつて行い、かつ、  理由 を附さなければならない。

第二十三条    特許庁長官 又は  審判官 は、  中 断した  審査、審判又は再審 の手続を受け継ぐべき者が受継を怠つたときは、  申立てにより又は職権 で、相当の期間を指定して、  受継を命じなければならない

   特許庁長官 又は  審判官 は、前項の規定により指定した期間内に受継がないときは、その期間の経過の日に受継があつたものとみなすことができる。

3    特許庁長官 又は  審判長 は、前項の規定により  受継があつたもの とみなしたときは、その旨を  当事者に通知 しなければならない。

第二十四条  民事訴訟法第百二十四条 (第一項第六号を除く。)、第百二十六条、第百二十七条、第百二十八条第一項、第百三十条、第百三十一条及び第百三十二条第二項(訴訟手続の中断及び中止)の規定は、審査、審判又は再審の手続に準用する。

この場合において、同法第百二十四条第二項 中「  訴訟代理人 」とあるのは「  審査、審判又は再審の委任による代理人 」と、同法第百二十七条 中「  裁判所 」とあるのは「特  許庁長官又は審判長 」と、同法第百二十八条第一項 及び第百三十一条 中「裁判所」とあるのは「特許庁長官又は審判官」と、同法第百三十条 中「裁判所」とあるのは「特許庁」と読み替えるものとする。

(外国人の権利の享有)

第二十五条  日本国内に住所又は居所(法人にあつては、営業所)を有しない外国人は、次の各号の一に該当する場合を除き、特許権その他特許に関する権利を享有することができない。

一  その者の属する国において、日本国民に対し  その国民と同一の条件 により特許権その他  特許に関する権利 の享有を認めているとき。

二  その者の属する国において、日本国がその国民に対し特許権その他特許に関する権利の享有を認める場合には  日本国民に対しその国民と同一の条件により特許権その他特許に関する権利の享有を認める こととしているとき。

三    条約に別段の定 があるとき。

(条約の効力)

第二十六条  特許に関し  条約に別段の定 があるときは、その規定による。

(特許原簿への登録)

第二十七条  次に掲げる事項は、  特許庁に備える特許原簿 に登録する。

一  特許権の  設定   存続期間の延長   移転   消滅   回復 又は  処分の制限

二  専用実施権又は通常実施権の  設定   保存   移転   変更   消滅 又は  処分の制限

三  特許権、専用実施権又は通常実施権を目的とする  質権 の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限

2  特許原簿は、その全部又は一部を磁気テープ(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録して置くことができる物を含む。以下同じ。)をもつて調製することができる。

3  この法律に規定するもののほか、登録に関して必要な事項は、政令で定める。

(特許証の交付)

第二十八条    特許庁長官 は、  特許権の設定の登録 があつたとき、又は願書に添付した明細書、特許請求の範囲若しくは図面の  訂正をすべき旨の審決 が確定した場合において、その  登録 があつたときは、特許権者に対し、特許証を交付する。

2  特許証の再交付については、経済産業省令で定める。

   第二章 特許及び特許出願

(特許の要件)

第二十九条  産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。

一    特許出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明

二    特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明

三  特許出願前に  日本国内又は外国 において  、頒布された刊行物に記載 された発明又は  電気通信回線を通じて公衆に利用可能 となつた発明

2  特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が前項各号に掲げる発明に基いて  容易 に発明をすることができたときは、その発明については、同項の規定にかかわらず、特許を受けることができない。

第二十九条の二  特許出願に係る発明が当該特許出願の日前の他の特許出願又は実用新案登録出願であつて当該特許出願後に  第六十六条第三項の規定により同項各号に掲げる事項を掲載した特許公報(以下「特許掲載公報」という。) の発行若しくは  出願公開 又は実用新案法 (昭和三十四年法律第百二十三号)第十四条第三項 の規定により同項 各号に掲げる事項を掲載した  実用新案公報(以下「実用新案掲載公報」という。)の発行 がされたものの願書に  最初 に添付した明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面

(第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては、同条第一項の外国語書面)に記載された発明又は考案(その発明又は考案をした者が当該特許出願に係る発明の発明者と同一の者である場合におけるその発明又は考案を除く。)と同一であるときは、その発明については、前条第一項の規定にかかわらず、特許を受けることができない。ただし、当該特許出願の時にその出願人と当該他の特許出願又は実用新案登録出願の出願人とが同一の者であるときは、この限りでない。

(発明の新規性の喪失の例外)

第三十条    特許を受ける権利を有する者   試験 を行い、  刊行物に発表 し、  電気通信回線を通じて発表 し、又は特許庁長官が指定する  学術団体が開催する研究集会 において  文書 をもつて発表することにより、第二十九条第一項各号の一に該当するに至つた発明は、その該当するに至つた日から  六月 以内にその者がした特許出願に係る発明についての同条第一項及び第二項の規定の適用については、同条第一項各号の一に該当するに至らなかつたものとみなす。

2  特許を受ける権利を有する者の  意に反して 第二十九条第一項各号の一に該当するに至つた発明も、その該当するに至つた日から  六月以内 にその者がした特許出願に係る発明についての同条第一項及び第二項の規定の適用については、前項と同様とする。

3  特許を受ける権利を有する者が政府若しくは地方公共団体(以下「政府等」という。)が開設する博覧会若しくは政府等以外の者が開設する博覧会であつて特許庁長官が指定するものに、パリ条約の同盟国若しくは世界貿易機関の加盟国の領域内でその政府等若しくはその許可を受けた者が開設する国際的な博覧会に、

又は  パリ条約の同盟国 若しくは  世界貿易機関の加盟国 のいずれにも該当しない国の領域内で  その政府等若しくはその許可を受けた者 が開設する  国際的な博覧会 であつて  特許庁長官が指定 するものに出品することにより、第二十九条第一項各号の一に該当するに至つた発明も、その該当するに至つた日から  六月 以内にその者がした特許出願に係る発明についての同条第一項及び第二項の規定の適用については、第一項と同様とする。

4  第一項又は前項の規定の適用を受けようとする者は、  その旨を記載した書面 を特許出願と  同時に 特許庁長官に提出し、かつ、第二十九条第一項各号の一に該当するに至つた発明が第一項又は前項の規定の適用を受けることができる発明であることを  証明する書面 を特許出願の日から  三十日 以内に特許庁長官に提出しなければならない。

第三十一条  削除

(特許を受けることができない発明)

第三十二条    公の秩序   善良の風俗 又は  公衆の衛生を害 するおそれがある発明については、第二十九条の規定にかかわらず、特許を受けることができない。

(特許を受ける権利)

第三十三条  特許を受ける権利は、  移転 することができる。

2  特許を受ける権利は、  質権の目的 とすることができない。

3  特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、  他の共有者の同意 を得なければ、その  持分   譲渡する ことができない。

第三十四条    特許出願前 における  特許を受ける権利の承継 は、その  承継人 が特許出願をしなければ、  第三者に対抗すること ができない。

2    同一の者 から  承継 した  同一の特許を受ける権利 について同日に二以上の  特許出願 があつたときは、  特許出願人の協議により定めた 者以外の者の承継は、  第三者に対抗 することができない。

3  同一の者から承継した同一の  発明 及び  考案 についての特許を受ける権利及び実用新案登録を受ける権利について同日に特許出願及び実用新案登録出願があつたときも、前項と同様とする。

4    特許出願後 における特許を受ける権利の承継は、  相続その他の一般承継 の場合を除き、特許庁長官に届け出なければ、  その効力 を生じない。

5  特許を受ける権利の  相続その他の一般承継 があつたときは、  承継人 は、  遅滞 なく、その旨を特許庁長官に届け出なければならない。

6    同一の者 から承継した同一の  特許を受ける権利   承継 について  同日に二以上 の届出があつたときは、  届出をした者の協議により定めた者 以外の者の届出は、その  効力 を生じない。

7  第三十九条第七項及び第八項の規定は、第二項、第三項及び前項の場合に準用する。

(職務発明)

第三十五条    使用者   法人   国又は地方公共団体 (以下「  使用者等 」という。)は、  従業 者、  法人の役員   国家公務員又は地方公務員 (以下「  従業者等 」という。)がその性質上当該使用者等の業務範囲に属し、かつ、  その発明をするに至つた行為 がその  使用者等における従業者等   現在又は過去   職務に属する発明 (以下「  職務発明 」という。)について特許を受けたとき、又は職務発明について特許を受ける権利を  承継 した者がその発明について特許を受けたときは、その特許権について  通常実施権 を有する。

2  従業者等がした発明については、その発明が職務発明である場合を除き、あらかじめ使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ又は使用者等のため専用実施権を設定することを定めた契約、勤務規則その他の定めの条項は、無効とする。

3  従業者等は、契約、勤務規則その他の定めにより、職務発明について使用者等に特許を受ける権利若しくは特許権を承継させ、又は使用者等のため専用実施権を設定したときは、相当の対価の支払を受ける権利を有する。

4    契約、勤務規則その他の定め において前項の対価について定める場合には、対価を決定するための  基準の策定 に際して使用者等と従業者等との間で行われる  協議の状況 、策定された  当該基準の開示の状況 、対価の額の算定について行われる従業者等からの  意見の聴取の状況 等を考慮して、その定めたところにより対価を支払うことが  不合理 と認められるものであつてはならない。

5  前項の対価についての  定めがない場合 又はその定めたところにより対価を支払うことが同項の規定により  不合理 と認められる場合には、第三項の対価の額は、その発明により使用者等が  受けるべき利益 の額、その発明に関連して  使用者等が行う負担   貢献 及び  従業者等の処遇 その他の事情を考慮して定めなければならない。

(特許出願)

第三十六条  特許を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した  願書 を特許庁長官に提出しなければならない。

一  特許出願人の氏名又は名称及び住所又は居所

二  発明者の  氏名及び住所又は居所

2  願書には、明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書を添付しなければならない。

3  前項の明細書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

一    発明の名称

二  図面の簡単な説明

三    発明の詳細な説明

4  前項第三号の発明の詳細な説明の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。

一  経済産業省令で定めるところにより、その発明の属する技術の分野における  通常の知識を有する者 がその  実施 をすることができる程度に  明確かつ十分 に記載したものであること。

二  その発明に関連する  文献公知発明 (第二十九条第一項第三号に掲げる発明をいう。以下この号において同じ。)のうち、特許を受けようとする者が  特許出願の時 に知つているものがあるときは、その文献公知発明が記載された  刊行物の名称 その他のその文献公知発明に関する  情報の所在 を記載したものであること。

5  第二項の特許請求の範囲には、  請求項に区分 して、各請求項ごとに特許出願人が特許を受けようとする  発明を特定するために必要と認める事項 のすべてを記載しなければならない。この場合において、一の請求項に係る発明と他の請求項に係る発明とが  同一 である記載となることを妨げない。

6  第二項の特許請求の範囲の記載は、次の各号に適合するものでなければならない。

一  特許を受けようとする発明が  発明の詳細な説明に記載した ものであること。

二  特許を受けようとする  発明が明確 であること。

三  請求項ごとの  記載が簡潔 であること。

四  その他  経済産業省令 で定めるところにより記載されていること。

7  第二項の要約書には、明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した発明の概要その他経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。

第三十六条の二  特許を受けようとする者は、前条第二項の明細書、特許請求の範囲、必要な図面及び要約書に  代え て、同条  第三項から第六項 までの規定により  明細書又は特許請求の範囲 に記載すべきものとされる事項を経済産業省令で定める  外国語 で記載した  書面 及び  必要な図面 でこれに含まれる説明をその外国語で記載したもの(以下「  外国語書面 」という。)並びに同条第七項の規定により要約書に記載すべきものとされる事項をその外国語で記載した書面(以下「  外国語要約書面 」という。)を願書に添付することができる。

2  前項の規定により外国語書面及び外国語要約書面を願書に添付した特許出願(以下「外国語書面出願」という。)の出願人は、その特許出願の日から一年二月以内に外国語書面及び外国語要約書面の日本語による翻訳文を、特許庁長官に提出しなければならない。

ただし、当該外国語書面出願が  第四十四条第一項の規定による特許出願の分割に係る新たな特許出願   第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の変更に係る特許出願 又は  第四十六条の二第一項の規定による実用新案登録に基づく特許出願 である場合にあつては、本文の期間の経過後であつても、その特許出願の分割、出願の変更又は実用新案登録に基づく特許出願の日から  二月 以内に限り、外国語書面及び外国語要約書面の  日本語による翻訳文 を提出することができる。

3  前項に規定する期間内に外国語書面(図面を除く。)の同項に規定する翻訳文の提出がなかつたときは、その特許出願は、取り下げられたものとみなす。

4  第二項に規定する  外国語書面の翻訳文 は前条第二項の規定により願書に添付して提出した  明細書、特許請求の範囲及び図面 と、第二項に規定する外  国語要約書面の翻訳文 は前条第二項の規定により願書に添付して提出した  要約書 とみなす。

第三十七条  二以上の発明については、  経済産業省令で定める技術的関係 を有することにより発  明の単一性 の要件を満たす  一群の発明 に該当するときは、一の願書で特許出願をすることができる。

(共同出願)

第三十八条  特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は、  他の共有者と共同 でなければ、特許出願をすることができない。

(先願)

第三十九条    同一の発明 について  異なつた日 に二以上の特許出願があつたときは、最先の特許出願人のみがその発明について特許を受けることができる。

2  同一の発明について同日に二以上の特許出願があつたときは、  特許出願人の協議 により定めた一の特許出願人のみがその発明について特許を受けることができる。協  議が成立 せず、又は  協議をする ことができないときは、いずれも、その発明について特許を受けることができない。

3  特許出願に係る発明と実用新案登録出願に係る考案とが同一である場合において、その特許出願及び実用新案登録出願が異なつた日にされたものであるときは、特許出願人は、実用新案登録出願人より先に出願をした場合にのみその発明について特許を受けることができる。

4    特許出願に係る発明   実用新案登録出願に係る考案 とが  同一 である場合(第四十六条の二第一項の規定による  実用新案登録に基づく特許出願 (第四十四条第二項(第四十六条第五項において準用する場合を含む。)の規定により当該特許出願の時にしたものとみなされるものを含む。)に係る発明とその実用新案登録に係る考案とが同一である場合を除く。)において、

その  特許出願 及び  実用新案登録出願   同日 にされたものであるときは、出願人の協議により定めた一の出願人のみが特許又は実用新案登録を受けることができる。協議が成立せず、又は協議をすることができないときは、特許出願人は、その発明について特許を受けることができない。

5  特許出願若しくは実用新案登録出願が  放棄 され、  取り下げ られ、若しくは  却下 されたとき、又は特許出願について拒絶をすべき旨の  査定 若しくは  審決   確定 したときは、その特許出願又は実用新案登録出願は、第一項から前項までの規定の適用については、  初めからなかつたもの とみなす。ただし、その特許出願について第二項後段又は前項後段の規定に該当することにより拒絶をすべき旨の査定又は審決が確定したときは、この限りでない。

6    発明者 又は  考案者 でない者であつて  特許を受ける権利又は実用新案登録を受ける権利 を承継しないものがした特許出願又は実用新案登録出願は、第一項から第四項までの規定の適用については、  特許出願 又は  実用新案登録出願 でないものとみなす。

7    特許庁長官 は、第二項又は第四項の場合は、相当の期間を指定して、第二項又は第四項の協議をして  その結果を届け出る べき旨を出願人に  命じなければ ならない。

8  特許庁長官は、前項の規定により指定した期間内に同項の規定による届出がないときは、第二項又は第四項の  協議が成立しなかつた ものとみなすことができる。

第四十条  削除

(特許出願等に基づく優先権主張)

第四十一条  特許を受けようとする者は、次に掲げる場合を除き、その特許出願に係る発明について、その者が  特許 又は  実用新案登録 を受ける権利を有する  特許出願 又は  実用新案登録出願 であつて先にされたもの(以下「  先の出願 」という。)の願書に  最初に添付 した明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面(先の出願が  外国語書面出願 である場合にあつては、  外国語書面 )に記載された発明に基づいて  優先権 を主張することができる。

一  その特許出願が先の出願の日から  一年 以内にされたものでない場合

二  先の出願が第四十四条第一項の規定による特許出願の  分割 に係る新たな特許出願、第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の  変更 に係る特許出願若しくは第四十六条の二第一項の規定による  実用新案登録に基づく特許出願 又は実用新案法第十一条第一項 において準用するこの法律第四十四条第一項の規定による実用新案登録出願の  分割 に係る新たな実用新案登録出願若しくは実用新案法第十条第一項 若しくは第二項 の規定による出願の  変更 に係る実用新案登録出願である場合

三  先の出願が、その特許出願の際に、  放棄 され、  取り下げ られ、又は  却下 されている場合

四  先の出願について、その特許出願の際に、  査定又は審決 が確定している場合

五  先の出願について、その特許出願の際に、実用新案法第十四条第二項 に規定する  設定の登録 がされている場合

2  前項の規定による優先権の主張を伴う特許出願に係る発明のうち、当該優先権の主張の基礎とされた先の出願の願書に  最初に 添付した明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面(当該先の出願が  外国語書面出願 である場合にあつては、  外国語書面 )に記載された発明

(当該先の出願が同項若しくは実用新案法第八条第一項 の規定による優先権の主張又は第四十三条第一項 若しくは第四十三条の二第一項 若しくは第二項 (同法第十一条第一項 において準用する場合を含む。)の規定による優先権の主張を伴う出願である場合には、当該先の出願についての優先権の主張の基礎とされた出願に係る出願の際の書類(明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面に相当するものに限る。)に記載された発明を除く。)

についての第二十九条、第二十九条の二本文、第三十条第一項から第三項まで、第三十九条第一項から第四項まで、第六十九条第二項第二号、第七十二条、第七十九条、第八十一条、第八十二条第一項、第百四条(第六十五条第五項(第百八十四条の十第二項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)

及び第百二十六条第五項(第十七条の二第六項及び第百三十四条の二第五項において準用する場合を含む。)、同法第七条第三項 及び第十七条 、意匠法 (昭和三十四年法律第百二十五号)第二十六条 、第三十一条第二項及び第三十二条第二項並びに商標法 (昭和三十四年法律第百二十七号)第二十九条 並びに第三十三条の二第一項 及び第三十三条の三第一項 (同法第六十八条第三項 において準用する場合を含む。)の規定の適用については、当該特許出願は、  当該先の出願の時 にされたものとみなす。

3  第一項の規定による優先権の主張を伴う特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(外国語書面出願にあつては、外国語書面)に記載された発明のうち、当該優先権の主張の基礎とされた先の出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面

(当該先の出願が外国語書面出願である場合にあつては、外国語書面)に記載された発明(当該先の出願が同項若しくは実用新案法第八条第一項 の規定による優先権の主張又は第四十三条第一項 若しくは第四十三条の二第一項 若しくは第二項 (同法第十一条第一項 において準用する場合を含む。)の規定による優先権の主張を伴う出願である場合には、

当該先の出願についての優先権の主張の基礎とされた出願に係る出願の際の書類(明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面に相当するものに限る。)に記載された発明を除く。)については、当該特許出願について  特許掲載公報の発行 又は  出願公開 がされた時に  当該先の出願 について  出願公開 又は  実用新案掲載公報の発行 がされたものとみなして、第二十九条の二本文又は同法第三条の二 本文の規定を適用する。

4  第一項の規定による優先権を主張しようとする者は、  その旨 及び  先の出願の表示 を記載した書面を特許出願と  同時 に特許庁長官に提出しなければならない。

(先の出願の取下げ等)

第四十二条  前条第一項の規定による  優先権の主張の基礎とされた先の出願 は、その出願の日から  一年三月を経過 した時に取り下げたものとみなす。ただし、当該先の出願が  放棄 され、  取り下げ られ、若しくは  却下 されている場合、当該先の出願について  査定 若しくは  審決   確定 している場合、当該先の出願について実用新案法第十四条第二項 に規定する  設定の登録 がされている場合又は当該先の出願に基づく  すべての優先権の主張が取り下げられて いる場合には、この限りでない。

2  前条第一項の規定による優先権の主張を伴う特許出願の出願人は、  先の出願の日から一年三月 を経過した後は、その主張を  取り下げる ことができない。

3  前条第一項の規定による優先権の主張を伴う特許出願が  先の出願の日 から  一年三月 以内に取り下げられたときは、同時に  当該優先権の主張   取り下げられ たものとみなす。

(パリ条約による優先権主張の手続)

第四十三条  パリ条約  第四条D(1) の規定により特許出願について優先権を主張しようとする者は、  その旨 並びに  最初に出願 をし若しくは同条C(4)の規定により  最初の出願 とみなされた出願をし又は同条A(2)の規定により  最初に出願 をしたものと認められた  パリ条約の同盟国   国名 及び  出願の年月日 を記載した書面を特許出願と  同時 に特許庁長官に提出しなければならない。

2  前項の規定による優先権の主張をした者は、最初に出願をし、若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願をし、若しくは同条A(2)の規定により最初に出願をしたものと認められた  パリ条約の同盟国の認証 がある  出願の年月日 を記載した  書面

その出願の際の書類で明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲及び図面に  相当するものの謄本 又は  これらと同様な内容を有する公報 若しくは  証明書 であつてその  同盟国の政府が発行した ものを次の各号に掲げる日のうち  最先の日から一年四月 以内に特許庁長官に提出しなければならない。

一  当該  最初の出願 若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により当該  最初の出願とみなされた出願 又は同条A(2)の規定により当該最  初の出願と認められた 出願の日

二  その特許出願が第四十一条第一項の規定による優先権の主張を伴う場合における当該  優先権の主張の基礎とした 出願の日

三  その特許出願が前項又は次条第一項若しくは第二項の規定による  他の優先権の主張を伴う 場合における当該  優先権の主張の基礎 とした出願の日

3  第一項の規定による優先権の主張をした者は、最初の出願若しくはパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた  出願の番号 を記載した  書面 を前項に規定する書類と  とも   特許庁長官 に提出しなければならない。ただし、同項に規定する書類の提出前に  その番号を知ることができない ときは、当該書面に代えて  その理由を記載した書面 を提出し、かつ、その番号を知つたときは、遅滞なく、その  番号を記載した書面 を提出しなければならない。

4  第一項の規定による優先権の主張をした者が第二項に規定する期間内に  同項に規定する書類 を提出しないときは、当該  優先権の主張 は、  その効力 を失う。

5  第二項に規定する書類に記載されている事項を  出願番号 により  特定 して  電磁的方法 (電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。)により  交換 することができる  経済産業省令で定める国 においてした出願に基づき第一項の規定による優先権の主張をした者が、第二項に規定する期間内に  当該出願の番号を記載した書面 を特許庁長官に提出したときは、前二項の規定の適用については、  第二項に規定する書類を提出した ものとみなす。

(パリ条約の例による優先権主張)

第四十三条の二  次の表の上欄に掲げる者が同表の下欄に掲げる国においてした出願に基づく優先権は、  パリ条約第四条の規定の例 により、特許出願について、これを主張することができる。

  日本国民 又は  パリ条約の同盟国の国民 (パリ条約第三条の規定により同盟国の国民とみなされる者を含む。次項において同じ。)   世界貿易機関の加盟国

  世界貿易機関の加盟国の国民 (世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一C第一条3に規定する加盟国の国民をいう。次項において同じ。)   パリ条約の同盟国 又は  世界貿易機関 の加盟国

2    パリ条約の同盟国 又は  世界貿易機関の加盟国 のいずれにも該当しない国(日本国民に対し、  日本国と同一の条件により優先権の主張を認めることとしている ものであつて、  特許庁長官が指定する ものに限る。以下この項において「  特定国 」という。)の国民が  その特定国 においてした出願に基づく  優先権 及び  日本国民又はパリ条約の同盟国の国民若しくは世界貿易機関の加盟国 の国民が  特定国 においてした出願に基づく優先権は、パリ条約第四条の規定の例により、特許出願について、これを主張することができる。

3  前条の規定は、前二項の規定により優先権を主張する場合に準用する。

(特許出願の分割)

第四十四条  特許出願人は、次に掲げる場合に限り、二以上の発明を包含する特許出願の  一部を一又は二以上の新たな特許出願 とすることができる。

一  願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について  補正をすることができる期間内 にするとき。

二    特許をすべき旨の査定 (第百六十三条第三項において準用する第五十一条の規定による特許をすべき旨の査定及び第百六十条第一項に規定する審査に付された特許出願についての特許をすべき旨の査定を除く。)の謄本の送達があつた日から  三十日 以内にするとき。

三    拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達 があつた日から  三十日 以内にするとき。

2  前項の場合は、新たな特許出願は、  もとの特許出願の時にした ものとみなす。ただし、新たな特許出願が  第二十九条の二に規定する他の特許出願 又は実用新案法第三条の二 に規定する特許出願に該当する場合におけるこれらの規定の適用並びに  第三十条第四項   第四十一条第四項 及び  第四十三条第一項 (前条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、この限りでない。

3  第一項に規定する新たな特許出願をする場合における第四十三条第二項(前条第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、第四十三条第二項中「最先の日から一年四月以内」とあるのは、「最先の日から一年四月又は新たな特許出願の日から三月のいずれか遅い日まで」とする。

4  第一項に規定する新たな特許出願をする場合には、もとの特許出願について  提出された書面 又は  書類 であつて、新たな特許出願について第三十条第四項、第四十一条第四項又は第四十三条第一項及び第二項(前条第三項において準用する場合を含む。)の規定により  提出しなければならない ものは、当該新たな特許出願と  同時に特許庁長官に提出された ものとみなす。

5  第一項第二号に規定する  三十日の 期間は、  第四条 又は  第百八条第三項 の規定により同条第一項に規定する期間が  延長 されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなす。

6  第一項第三号に規定する  三十日 の期間は、第四条の規定により  第百二十一条第一項に規定する期間 が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなす。

第四十五条  削除

(出願の変更)

第四十六条  実用新案登録出願人は、その  実用新案登録出願   特許出願に変更 することができる。ただし、その  実用新案登録出願の日から三年 を経過した後は、この限りでない。

2  意匠登録出願人は、その意匠登録出願を特許出願に変更することができる。ただし、その意匠登録出願について  拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があつた日から三十日 を経過した後又はその意匠登録出願の日から  三年を経過 した後 (   その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の最初の査定の謄本の送達があつた日から三十日以内の期間 を除く。 ) は、この限りでない。

3  前項ただし書に規定する三十日の期間は、意匠法第六十八条第一項 において準用するこの法律第四条の規定により意匠法第四十六条第一項 に規定する期間が延長されたときは、その延長された期間を限り、延長されたものとみなす。

4  第一項又は第二項の規定による出願の変更があつたときは、  もとの出願は、取り下げた ものとみなす。

5  第四十四条第二項から第四項までの規定は、第一項又は第二項の規定による出願の変更の場合に準用する。

(実用新案登録に基づく特許出願)

第四十六条の二  実用新案権者は、次に掲げる場合を除き、経済産業省令で定めるところにより、自己の  実用新案登録 に基づいて  特許出願 をすることができる。この場合においては、その実用新案権を  放棄 しなければならない。

一  その実用新案登録に係る実用新案登録出願の日から  三年を経過 したとき。

二  その実用新案登録に係る実用新案登録出願又はその実用新案登録について、実用新案登録出願人又は実用新案権者から実用新案法第十二条第一項 に規定する  実用新案技術評価(次号において単に「実用新案技術評価」という。)の請求 があつたとき。

三  その実用新案登録に係る実用新案登録出願又はその実用新案登録について、  実用新案登録出願人又は実用新案権者 でない者がした実用新案技術評価の請求に係る実用新案法第十三条第二項 の規定による  最初の通知を受けた日から三十日 を経過したとき。

四  その実用新案登録について請求された実用新案法第三十七条第一項 の  実用新案登録無効審判 について、同法第三十九条第一項 の規定により  最初に指定された期間 を経過したとき。

2  前項の規定による特許出願は、その  願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項 が当該  特許出願の基礎 とされた実用新案登録の願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面に記載した  事項の範囲内 にあるものに限り、その実用新案登録に係る実用新案登録出願の  時 にしたものとみなす。

ただし、その特許出願が  第二十九条の二に規定する他の特許出願 又は  実用新案法第三条の二 に規定する特許出願 に該当する場合におけるこれらの規定の適用並びに第三十条第四項 、第三十六条の二第二項ただし書、第四十一条第四項、第四十三条第一項(第四十三条の二第三項において準用する場合を含む。)及び第四十八条の三第二項の規定の適用については、この限りでない。

3  第一項の規定による特許出願をする者がその責めに帰することができない理由により同項第三号に規定する期間を経過するまでにその特許出願をすることができないときは、同号の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から  十四 日(  在外者にあつては、二月 )以内でその期間の経過後  六月 以内にその特許出願をすることができる。

4  実用新案権者は、  専用実施権者   質権者 又は実用新案法第十一条第三項 において準用するこの法律第三十五条第一項、実用新案法第十八条第三項 において準用するこの法律第七十七条第四項若しくは実用新案法第十九条第一項 の規定による  通常実施権者 があるときは、これらの  者の承諾 を得た場合に限り、第一項の規定による特許出願をすることができる。

5  第四十四条第三項及び第四項の規定は、第一項の規定による特許出願をする場合に準用する。

   第三章 審査

(審査官による審査)

第四十七条    特許庁長官 は、  審査官 に特許出願を  審査 させなければならない。

2  審査官の資格は、政令で定める。

(審査官の除斥)

第四十八条  第百三十九条第一号から第五号まで及び第七号の規定は、審査官に準用する。

(特許出願の審査)

第四十八条の二  特許出願の審査は、その特許出願についての出願審査の請求をまつて行なう。

(出願審査の請求)

第四十八条の三  特許出願があつたときは、  何人 も、その日から  三年 以内に、特許庁長官にその特許出願について出願審査の請求をすることができる。

2  第四十四条第一項の規定による特許出願の  分割 に係る新たな特許出願、第四十六条第一項若しくは第二項の規定による出願の  変更 に係る特許出願又は第四十六条の二第一項の規定による  実用新案登録に基づく特許出願 については、前項の期間の経過後であつても、その特許出願の  分割 、出願の  変更 又は  実用新案登録に基づく特許出願 の日から  三十日以内 に限り、出願審査の請求をすることができる。

3  出願審査の請求は、  取り下げること ができない。

4  第一項又は第二項の規定により出願審査の請求をすることができる期間内に出願審査の請求がなかつたときは、この特許出願は、  取り下げた ものとみなす。

第四十八条の四  出願審査の請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書を特許庁長官に提出しなければならない。

一    請求人の氏名又は名称及び住所又は居所

二  出願審査の請求に係る  特許出願の表示

第四十八条の五  特許庁長官は、出願公開前に出願審査の請求があつたときは出願公開の  際又はその後遅滞なく 、出願公開後に出願審査の請求があつたときは  その後 遅滞なく、  その旨   特許公報 に掲載しなければならない。

2  特許庁長官は、特許出願人でない者から出願審査の請求があつたときは、  その旨   特許出願人   通知 しなければならない。

(優先審査)

第四十八条の六  特許庁長官は、出願公開後に特許出願人でない者が業として特許出願に係る発明を実施していると認める場合において必要があるときは、審査官にその特許出願を他の特許出願に優先して審査させることができる。

(文献公知発明に係る情報の記載についての通知)

第四十八条の七  審査官は、特許出願が  第三十六条第四項第二号 に規定する要件を満たしていないと認めるときは、特許出願人に対し、  その旨を通知 し、相当の期間を指定して、  意見書 を提出する機会を与えることができる。

(拒絶の査定)

第四十九条  審査官は、特許出願が次の各号のいずれかに該当するときは、その特許出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。

一  その特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした  補正が第十七条の二第三項又は第四項 に規定する要件を満たしていないとき。

二  その特許出願に係る発明が  第二十五条   第二十九条   第二十九条の二   第三十二条   第三十八条 又は  第三十九条第一項から第四項まで の規定により特許をすることができないものであるとき。

三  その特許出願に係る発明が  条約の規定 により特許をすることができないものであるとき。

四  その特許出願が  第三十六条第四項第一号 若しくは  第六項 又は  第三十七条 に規定する要件を満たしていないとき。

五  前条の規定による  通知 をした場合であつて、その特許出願が明細書についての補正又は意見書の提出によつてもなお  第三十六条第四項第二号 に規定する要件を満たすこととならないとき。

六  その特許出願が  外国語書面出願 である場合において、当該特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項が  外国語書面に記載した事項の範囲内 にないとき。

七  その特許出願人が  発明者 でない場合において、その発明について  特許を受ける権利を承継して いないとき。

(拒絶理由の通知)

第五十条  審査官は、拒絶をすべき旨の査定をしようとするときは、特許出願人に対し、拒絶の理由を通知し、相当の期間を指定して、  意見書 を提出する機会を与えなければならない。ただし、  第十七条の二第一項第一号又は第三号 に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、  拒絶の理由の通知と併せて次条の規定による通知 をした場合に限る。)において、  第五十三条第一項 の規定による  却下の決定 をするときは、この限りでない。

(既に通知された拒絶理由と同一である旨の通知)

第五十条の二  審査官は、前条の規定により特許出願について拒絶の理由を通知しようとする場合において、当該拒絶の理由が、他の特許出願(  当該特許出願と当該他の特許出願の少なくともいずれか一方に第四十四条第二項の規定が適用されたことにより当該特許出願と同時にされたこととなつているものに限る。 )についての前条(第百五十九条第二項(第百七十四条第一項において準用する場合を含む。)及び第百六十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による通知(  当該特許出願についての出願審査の請求前に当該特許出願の出願人がその内容を知り得る状態になかつたもの を除く。)に係る拒絶の理由と  同一 であるときは、  その旨を併せて通知 しなければならない。

(特許査定)

第五十一条  審査官は、特許出願について拒絶の理由を発見しないときは、特許をすべき旨の査定をしなければならない。

(査定の方式)

第五十二条  査定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならない。

2  特許庁長官は、査定があつたときは、査定の謄本を特許出願人に送達しなければならない。

(補正の却下)

第五十三条    第十七条の二第一項第一号又は第三号 に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、  拒絶の理由の通知と併せて第五十条の二の規定による通知 をした場合に限る。)において、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面についてした補正が第十七条の二第三項から第六項までの規定に違反しているものと特許をすべき旨の査定の謄本の送達前に認められたときは、審査官は、  決定をもつてその補正を却下 しなければならない。

2  前項の規定による却下の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならない。

3  第一項の規定による却下の決定に対しては、不服を申し立てることができない。ただし、拒絶査定不服審判を請求した場合における審判においては、この限りでない。

(訴訟との関係)

第五十四条  審査において必要があると認めるときは、審決が確定し、又は  訴訟手続が完結す るまでその手続を中止することができる。

2    訴えの提起 又は  仮差押命令 若しくは  仮処分命令の申立て があつた場合において、必要があると認めるときは、裁判所は、  査定が確定 するまでその訴訟手続を中止することができる。

第五十五条  削除

第五十六条  削除

第五十七条  削除

第五十八条  削除

第五十九条  削除

第六十条  削除

第六十一条  削除

第六十二条  削除

第六十三条  削除

   第三章の二 出願公開

(出願公開)

第六十四条  特許庁長官は、特許出願の日から  一年六月 を経過したときは、  特許掲載公報の発行をした ものを除き、その特許出願について出願公開をしなければならない。次条第一項に規定する出願公開の請求があつたときも、同様とする。

2  出願公開は、次に掲げる事項を特許公報に掲載することにより行う。ただし、  第四号から第六号まで に掲げる事項については、当該事項を特許公報に掲載することが  公の秩序 又は  善良の風俗 を害するおそれがあると  特許庁長官が認める ときは、この限りでない。

一  特許出願人の  氏名又は名称及び住所又は居所

二  特許出願の番号及び年月日

三  発明者の氏名及び住所又は居所

四  願書に添付した  明細書 及び  特許請求の範囲 に記載した事項並びに  図面 の内容

五  願書に添付した  要約書 に記載した事項

六  外国語書面出願にあつては、  外国語書面 及び  外国語要約書面 に記載した事項

七  出願公開の  番号及び年月日

八  前各号に掲げるもののほか、必要な事項

3  特許庁長官は、  願書に添付した要約書 の記載が第三十六条第七項の規定に適合しないとき  その他必要がある と認めるときは、前項第五号の要約書に記載した事項に  代え て、  自ら作成した事項   特許公報 に掲載することができる。

(出願公開の請求)

第六十四条の二  特許出願人は、次に掲げる場合を除き、特許庁長官に、その特許出願について出願公開の請求をすることができる。

一  その特許出願が  出願公開 されている場合

二  その特許出願が第四十三条第一項又は第四十三条の二第一項若しくは第二項の規定による  優先権の主張を伴う 特許出願であつて、第四十三条第二項(第四十三条の二第三項において準用する場合を含む。)に規定する書類及び第四十三条第五項(第四十三条の二第三項において準用する場合を含む。)に  規定する書面   特許庁長官 に提出されていないものである場合

三  その特許出願が  外国語書面出願 であつて第三十六条の二第二項に規定する  外国語書面の翻訳文 が特許庁長官に提出されていないものである場合

2  出願公開の請求は、  取り下げる ことができない。

第六十四条の三    出願公開の請求 をしようとする特許出願人は、次に掲げる事項を記載した請求書を特許庁長官に提出しなければならない。

一  請求人の氏名又は名称及び住所又は居所

二  出願公開の請求に係る  特許出願の表示

(出願公開の効果等)

第六十五条  特許出願人は、  出願公開があつた 後に  特許出願に係る発明の内容 を記載した書面を提示して  警告 をしたときは、その  警告後特許権の設定の登録前   業 としてその発明を実施した者に対し、その発明が特許発明である場合にその実施に対し  受けるべき金銭の額 に相当する額の  補償金の支払 を請求することができる。当該警告をしない場合においても、出願公開がされた特許出願に係る発明であることを  知つて 特許権の設定の登録前に業としてその発明を実施した者に対しては、同様とする。

2  前項の規定による請求権は、  特許権の設定の登録 があつた後でなければ、行使することができない。

3  第一項の規定による請求権の行使は、  特許権の行使 を妨げない。

4  出願公開後に特許出願が  放棄 され、  取り下げ られ、若しくは  却下 されたとき、特許出願について  拒絶をすべき旨の査定 若しくは  審決が確定 したとき、第百十二条第六項の規定により特許権が  初めから存在しなかつたもの とみなされたとき(更に第百十二条の二第二項の規定により特許権が初めから存在していたものとみなされたときを除く。)、又は第百二十五条ただし書の場合を除き  特許を無効にすべき旨の審決 が確定したときは、第一項の請求権は、  初めから生じなかつた ものとみなす。

5  第百一条、第百四条から第百五条の二まで、第百五条の四から第百五条の七まで及び第百六十八条第三項から第六項まで並びに民法 (明治二十九年法律第八十九号)第七百十九条 及び第七百二十四条 (不法行為)の規定は、第一項の規定による請求権を行使する場合に準用する。この場合において、当該  請求権を有する者 が特許権の設定の登録前に当該特許出願に係る発明の  実施の事実 及びその  実施をした者 を知つたときは、同条 中「被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時」とあるのは、「  特許権の設定の登録の日 」と読み替えるものとする。

   第四章 特許権

    第一節 特許権

(特許権の設定の登録)

第六十六条  特許権は、設定の登録により発生する。

2  第百七条第一項の規定による  第一年から第三年までの各年分の特許料の納付 又はその  納付の免除 若しくは  猶予 があつたときは、特許権の設定の登録をする。

3  前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない。ただし、第五号に掲げる事項については、その特許出願について  出願公開 がされているときは、この限りでない。

一  特許権者の  氏名又は名称及び住所又は居所

二  特許出願の番号及び年月日

三  発明者の氏名及び住所又は居所

四  願書に添付した  明細書及び特許請求の範囲 に記載した事項並びに  図面 の内容

五  願書に添付した  要約書 に記載した事項

六    特許番号 及び設定の登録の年月日

七  前各号に掲げるもののほか、必要な事項

4  第六十四条第三項の規定は、前項の規定により同項第五号の  要約書 に記載した事項を特許公報に掲載する場合に準用する。

(存続期間)

第六十七条  特許権の存続期間は、  特許出願の日から二十年 をもつて終了する。

2  特許権の存続期間は、その  特許発明の実施について安全性の確保等を目的とする法律 の規定による  許可 その他の  処分 であつて  当該処分の目的、手続 等からみて当該処分を  的確に 行うには  相当の期間を要する ものとして  政令で定めるもの を受けることが必要であるために、その特許発明の実施をすることができない期間があつたときは、  五年 を限度として、延長登録の出願により延長することができる。

(存続期間の延長登録)

第六十七条の二  特許権の存続期間の延長登録の出願をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書を特許庁長官に提出しなければならない。

一  出願人の氏名又は名称及び住所又は居所

二    特許番号

三    延長を求める 期間(五年以下の期間に限る。)

四  前条第二項の政令で定める  処分の内容

2  前項の願書には、経済産業省令で定めるところにより、  延長の理由を記載した資料 を添付しなければならない。

3  特許権の存続期間の延長登録の出願は、前条第二項の  政令で定める処分を受けた日 から  政令で定める期間内 にしなければならない。ただし、同条第一項に規定する  特許権の存続期間の満了後は 、することができない。

4  特許権が共有に係るときは、各共有者は、他の  共有者と共同 でなければ、特許権の存続期間の延長登録の出願をすることができない。

5  特許権の存続期間の延長登録の出願があつたときは、存続期間は、  延長されたもの とみなす。ただし、その出願について  拒絶をすべき旨の査定が確定 し、又は  特許権の存続期間を延長した旨の登録 があつたときは、この限りでない。

6  特許権の存続期間の延長登録の出願があつたときは、  第一項各号に掲げる事項 並びに  その出願の番号 及び  年月日 を特許公報に掲載しなければならない。

第六十七条の二の二  特許権の存続期間の延長登録の出願をしようとする者は、第六十七条第一項に規定する  特許権の存続期間の満了前六月の前日 までに同条第二項の  政令で定める処分を受けることができない と見込まれるときは、次に掲げる事項を記載した書面を  その日 までに特許庁長官に提出しなければならない。

一  出願をしようとする者の氏名又は名称及び住所又は居所

二    特許番号

三  第六十七条第二項の政令で定める処分

2  前項の規定により提出すべき書面を提出しないときは、第六十七条第一項に規定する特許権の存続期間の  満了前六月以後 に特許権の存続期間の延長登録の出願をすることができない。

3    第一項に規定する書面 が提出されたときは、同項各号に掲げる事項を特許公報に掲載しなければならない。

第六十七条の三  審査官は、特許権の存続期間の延長登録の出願が次の各号の一に該当するときは、その出願について  拒絶をすべき旨の査定 をしなければならない。

一  その特許発明の実施に第六十七条第二項の  政令で定める処分を受けることが必要であつたと は認められないとき。

二  その特許権者又はその特許権についての  専用実施権 若しくは  登録した通常実施権 を有する者が第六十七条第二項の  政令で定める処分を受けていない とき。

三  その延長を求める期間がその特許発明の実施をすることができなかつた期間を  超えて いるとき。

四  その出願をした者が当該  特許権者 でないとき。

五  その出願が  第六十七条の二第四項に規定する 要件を満たしていないとき。

2    審査官 は、特許権の存続期間の延長登録の出願について拒絶の理由を発見しないときは、延長登録をすべき旨の査定をしなければならない。

3  特許権の存続期間の  延長登録をすべき旨の査定 又は  審決 があつたときは、特許権の存続期間を延長した旨の  登録 をする。

4  前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を  特許公報 に掲載しなければならない。

一  特許権者の氏名又は名称及び住所又は居所

二  特許番号

三  特許権の存続期間の延長登録の出願の番号及び年月日

四  延長登録の年月日

五  延長の期間

六  第六十七条第二項の政令で定める処分の内容

第六十七条の四  第四十七条第一項、第四十八条、第五十条及び第五十二条の規定は、特許権の存続期間の延長登録の出願の審査について準用する。

(特許権の効力)

第六十八条  特許権者は、  業として特許発明の実施をする権利 を専有する。ただし、その特許権について  専用実施権 を設定したときは、  専用実施権者 がその特許発明の実施をする権利を専有する範囲については、この限りでない。

(存続期間が延長された場合の特許権の効力)

第六十八条の二  特許権の存続期間が延長された場合(第六十七条の二第五項の規定により延長されたものとみなされた場合を含む。)の当該特許権の効力は、その  延長登録の理由となつた第六十七条第二項の政令で定める処分の対象 となつた物(その処分においてその物の使用される  特定の用途 が定められている場合にあつては、当該  用途に使用されるその物 ) についての当該特許発明の  実施以外の行為 には、及ばない。

(特許権の効力が及ばない範囲)

第六十九条  特許権の効力は、  試験又は研究のためにする特許発明の実施 には、及ばない。

2  特許権の効力は、次に掲げる物には、及ばない。

一  単に  日本国内を通過するに過ぎない船舶 若しくは  航空機 又はこれらに使用する  機械、器具、装置 その他の物

二  特許出願の時から  日本国内にある

3  二以上の医薬(  人の病気の診断、治療、処置又は予防のため使用する物 をいう。以下この項において同じ。)を  混合することにより製造されるべき医薬 の発明又は  二以上の医薬を混合して医薬を製造する方法 の発明に係る特許権の効力は、  医師又は歯科医師の処方せんにより調剤 する行為及び医師又は歯科医師の処方せんにより調剤する  医薬 には、及ばない。

(特許発明の技術的範囲)

第七十条  特許発明の技術的範囲は、  願書に添付した特許請求の範囲の記載 に基づいて定めなければならない。

2  前項の場合においては、願書に添付した  明細書の記載及び図面 を考慮して、特許請求の範囲に記載された  用語の意義を解釈 するものとする。

3  前二項の場合においては、願書に添付した  要約書の記載を考慮 してはならない。

第七十一条  特許発明の技術的範囲については、  特許庁 に対し、  判定 を求めることができる。

2  特許庁長官は、前項の規定による求があつたときは、  三名の審判官 を指定して、その判定をさせなければならない。

3  第百三十一条第一項、第百三十一条の二第一項本文、第百三十二条第一項及び第二項、第百三十三条、第百三十三条の二、第百三十四条第一項、第三項及び第四項、第百三十五条、第百三十六条第一項及び第二項、第百三十七条第二項、第百三十八条、第百三十九条(第六号を除く。)、第百四十条から第百四十四条まで、第百四十四条の二第一項及び第三項から第五項まで、第百四十五条第二項から第五項まで、第百四十六条、第百四十七条第一項及び第二項、第百五十条第一項から第五項まで、第百五十一条から第百五十四条まで、第百五十五条第一項、第百五十七条並びに第百六十九条第三項、第四項及び第六項の規定は、第一項の判定に準用する。この場合において、第百三十五条中「審決」とあるのは「決定」と、第百四十五条第二項中「前項に規定する審判以

4  前項において読み替えて準用する第百三十五条の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。

第七十一条の二  特許庁長官は、裁判所から特許発明の技術的範囲について鑑定の嘱託があつたときは、  三名の審判官 を指定して、その  鑑定 をさせなければならない。

2  第百三十六条第一項及び第二項、第百三十七条第二項並びに第百三十八条の規定は、前項の鑑定の嘱託に準用する。

(他人の特許発明等との関係)

第七十二条    特許権者、専用実施権者又は通常実施権者 は、その特許発明がその特許出願の日前の出願に係る他人の  特許発明   登録実用新案 若しくは  登録意匠 若しくは  これに類似する意匠   利用 するものであるとき、又はその特許権がその特許出願の日前の出願に係る他人の  意匠権 若しくは  商標権   抵触 するときは、業としてその特許発明の実施をすることができない。

(共有に係る特許権)

第七十三条  特許権が共有に係るときは、各共有者は、  他の共有者の同意 を得なければ、その持分を  譲渡 し、又はその持分を目的として  質権を設定 することができない。

2  特許権が共有に係るときは、各共有者は、  契約で別段の定を した場合を除き、  他の共有者の同意 を得ないでその特許発明の実施をすることができる。

3  特許権が共有に係るときは、各共有者は、  他の共有者の同意 を得なければ、その特許権について  専用実施権を設定 し、又は他人に  通常実施権を許諾 することができない。

第七十四条  削除

第七十五条  削除

(相続人がない場合の特許権の消滅)

第七十六条  特許権は、民法第  九百五十八 条 の期間内に  相続人である権利を主張 する者がないときは、  消滅 する。

(専用実施権)

第七十七条  特許権者は、その特許権について  専用実施権を設定 することができる。

2  専用実施権者は、  設定行為で定めた 範囲内において、業としてその特許発明の実施をする権利を  専有 する。

3  専用実施権は、  実施の事業とともにする 場合、  特許権者の承諾を得た 場合及び  相続その他の一般承継の 場合に限り、  移転 することができる。

4  専用実施権者は、特許権者の承諾を得た場合に限り、その専用実施権について  質権を設定 し、又は他人に  通常実施権を許諾 することができる。

5  第七十三条の規定は、  専用実施権 に準用する。

(通常実施権)

第七十八条  特許権者は、その特許権について他人に  通常実施権を許諾 することができる。

2  通常実施権者は、  この法律の規定により 又は  設定行為で定めた範囲内 において、業としてその特許発明の実施をする  権利を有 する。

(先使用による通常実施権)

第七十九条  特許出願に係る発明の内容を  知らないで自らその発明 をし、又は特許出願に係る発明の内容を  知らないでその発明をした者から知得 して、特許出願の際現に  日本国内 においてその発明の  実施である事業をして いる者又は  その事業の準備をして いる者は、その  実施又は準備をして いる発明及び  事業の目的 の範囲内において、その特許出願に係る特許権について通常実施権を有する。

(無効審判の請求登録前の実施による通常実施権)

第八十条  次の各号のいずれかに該当する者であつて、特許無効審判の  請求の登録 前に、特許が  第百二十三条第一項各号のいずれか に規定する要件に該当することを  知らな いで、  日本国内 において当該発明の実施である事業をしているもの又はその  事業の準備 をしているものは、その実施又は準備をしている発明及び事業の  目的の範囲内 において、その特許を無効にした場合における  特許権 又はその際現に存する専用実施権について通常実施権を有する。

一  同一の発明についての二以上の特許のうち、その一を無効にした場合における原特許権者

二  特許を無効にして同一の発明について  正当権利者 に特許をした場合における原特許権者

三  前二号に掲げる場合において、特許無効審判の  請求の登録 の際現にその無効にした特許に係る特許権についての  専用実施権 又はその  特許権 若しくは  専用実施権についての第九十九条第一項の効力を有する通常実施権 を有する者

2  当該特許権者又は専用実施権者は、前項の規定により通常実施権を有する者から  相当の対価を受ける 権利を有する。

(意匠権の存続期間満了後の通常実施権)

第八十一条  特許出願の  日前 又はこれと  同日 の意匠登録出願に係る意匠権がその特許出願に係る特許権と  抵触 する場合において、その意匠権の存続期間が満了したときは、その  原意匠権者 は、  原意匠権 の範囲内において、当該  特許権 又はその意匠権の  存続期間の満了 の際現に存する  専用実施権 について通常実施権を有する。

第八十二条  特許出願の  日前 又はこれと  同日 の意匠登録出願に係る意匠権がその特許出願に係る特許権と  抵触 する場合において、その意匠権の存続期間が満了したときは、その満了の際現にその  意匠権 についての  専用実施権 又はその  意匠権 若しくは  専用実施権 についての意匠法第  二十八条第三項 において準用するこの法律第  九十九条第一項   効力 を有する  通常実施権 を有する者は、  原権利 の範囲内において、当該  特許権 又はその意匠権の  存続期間の満了 の際現に存する  専用実施権 について通常実施権を有する。

2  当該特許権者又は専用実施権者は、前項の規定により通常実施権を有する者から  相当の対価 を受ける権利を有する。

(不実施の場合の通常実施権の設定の裁定)

第八十三条  特許発明の実施が  継続 して  三年 以上  日本国 内において  適当 にされていないときは、その特許発明の  実施 をしようとする者は、特許権者又は  専用実施権者 に対し通常実施権の許諾について  協議 を求めることができる。ただし、その特許発明に係る特許出願の日から  四年を経過していない ときは、この限りでない。

2  前項の協議が  成立せ ず、又は  協議 をすることができないときは、その特許発明の実施をしようとする者は、  特許庁長官の裁定 を請求することができる。

(答弁書の提出)

第八十四条  特許庁長官は、前条第二項の裁定の請求があつたときは、  請求書の副本 をその請求に係る  特許権者   は専用実施権者 その他その特許に関し  登録した権利 を有する者に送達し、  相当の期間 を指定して、  答弁書 を提出する機会を与えなければならない。

(審議会の意見の聴取等)

第八十五条  特許庁長官は、第  八十三条第二項 の裁定をしようとするときは、  審議会 等(国家行政組織法 (昭和二十三年法律第百二十号)第八条 に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの  意見を聴かなけれ ばならない。

2  特許庁長官は、その特許発明の実施が  適当にされていない ことについて  正当な理由 があるときは、通常実施権を設定すべき旨の  裁定 をすることができない。

(裁定の方式)

第八十六条  第八十三条第二項の裁定は、  文書 をもつて行い、かつ、  理由を附さなけれ ばならない。

2  通常実施権を設定すべき旨の裁定においては、次に掲げる事項を定めなければならない。

一  通常実施権を設定すべき  範囲

二    対価の額 並びにその  支払の方法 及び時期

(裁定の謄本の送達)

第八十七条  特許庁長官は、第  八十三条第二項の裁定 をしたときは、裁定の  謄本   当事者 及び当事者以外の者であつてその  特許に関し登録した権利を有 するものに  送達 しなければならない。

2  当事者に対し前項の規定により通常実施権を設定すべき旨の裁定の謄本の送達があつたときは  、裁定で定める ところにより、  当事者間 に協議が成立したものと  みなす

(対価の供託)

第八十八条  第八十六条第二項第二号の対価を支払うべき者は、次に掲げる場合は、その  対価を供託 しなければならない。

一  その対価を受けるべき者がその  受領を拒んだ とき、又はこれを  受領することができない とき。

二  その対価について第百八十三条第一項の  訴の提起 があつたとき。

三  当該  特許権 又は  専用実施権 を目的とする  質権 が設定されているとき。ただし、  質権者の承諾を得た ときは、この限りでない。

(裁定の失効)

第八十九条  通常実施権の設定を受けようとする者が第八十三条第二項の裁定で定める  支払の時期 までに  対価 ( 対価を定期に又は分割して支払うべきときは、  その最初に支払うべき分 ) の支払又は供託をしないときは、通常実施権を設定すべき旨の裁定は、その  効力 を失う。

(裁定の取消し)

第九十条  特許庁長官は、第八十三条第二項の規定により  通常実施権を設定すべき旨の裁定 をした後に、裁定の  理由の消滅 その他の事由により  当該裁定を維持 することが適当でなくなつたとき、又は通常実施権の設定を受けた者が  適当 にその特許発明の実施を  しない ときは、  利害関係人の請求 により又は  職権 で、裁定を  取り消す ことができる。

2  第  八十四 条、第  八十五 条第一項、第  八十六 条第一項及び第  八十七 条第一項の規定は前項の規定による  裁定の取消し に、第  八十五 条第二項の規定は通常実施権の設定を受けた者が適当にその特許発明の実施をしない場合の前項の規定による  裁定の取消し に準用する。

第九十一条  前条第一項の規定による裁定の取消があつたときは、通常実施権は、  その後消滅 する。

(裁定についての不服の理由の制限)

第九十一条の二  第八十三条第二項の規定による裁定についての  行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による  異議申立て においては、その裁定で定める  対価 についての不服をその裁定についての  不服の理由 とすることができない。

(自己の特許発明の実施をするための通常実施権の設定の裁定)

第九十二条    特許権者又は専用実施権者 は、その特許発明が  第七十二条に規定 する場合に該当するときは、同条の他人に対しその特許発明の実施をするための  通常実施権 又は実用新案権若しくは意匠権についての  通常実施権   許諾 について  協議を求める ことができる。

2  前項の協議を求められた  第七十二条の他人 は、その協議を求めた  特許権者又は専用実施権者 に対し、これらの者がその協議により通常実施権又は実用新案権若しくは意匠権についての通常実施権の  許諾 を受けて実施をしようとする  特許発明の範囲内 において、通常実施権の許諾について  協議を求める ことができる。

3  第一項の協議が  成立 せず、又は協議をすることが  できない ときは、  特許権者又は専用実施権者 は、  特許庁長官の裁定 を請求することができる。

4  第二項の協議が成立せず、又は協議をすることができない場合において、前項の裁定の請求があつたときは、  第七十二条の他人 は、第七項において準用する第八十四条の規定によりその者が  答弁書を提出 すべき期間として特許庁長官が指定した期間内に限り、  特許庁長官の裁定 を請求することができる。

5  特許庁長官は、第三項又は前項の場合において、当該  通常実施権を設定 することが  第七十二条の他人 又は  特許権者 若しくは  専用実施権者   利益を不当に害 することとなるときは、当該通常実施権を設定すべき旨の  裁定をすること ができない。

6  特許庁長官は、前項に規定する場合のほか、  第四項 の場合において、  第三項 の裁定の請求について  通常実施権を設定すべき旨の裁定 をしないときは、当該通常実施権を  設定すべき旨の裁定 をすることができない。

7  第  八十四 条、第  八十五 条第一項及び第  八十六 条から  前 条までの規定は、第三項又は第四項の裁定に準用する。

(公共の利益のための通常実施権の設定の裁定)

第九十三条  特許発明の実施が  公共の利益のため特に必要 であるときは、その特許発明の実施をしようとする者は、  特許権者又は専用実施権者 に対し通常実施権の  許諾 について  協議を求める ことができる。

2  前項の  協議が成立せず 、又は  協議をすることができない ときは、その特許発明の実施をしようとする者は、  経済産業大臣   裁定を請求 することができる。

3  第八十四条、第八十五条第一項及び第八十六条から第九十一条の二までの規定は、前項の裁定に準用する。

(通常実施権の移転等)

第九十四条  通常実施権は、第  八十三 条第二項、第  九十二 条第三項若しくは第四項若しくは前条第二項、実用新案法第  二十二 条第三項 又は意匠法第  三十三 条第三項 の裁定による通常実施権を  除き   実施の事業とともに する場合、  特許権者 (専用実施権についての通常実施権にあつては、特許権者及び専用実施権者)の  承諾 を得た場合及び  相続その他の一般承継 の場合に限り、  移転 することができる。

2  通常実施権者は、第  八十三 条第二項、第  九十二 条第三項若しくは第四項若しくは前条第二項、実用新案法第  二十二 条第三項 又は意匠法第  三十三 条第三項 の裁定による通常実施権を除き、  特許権者 (専用実施権についての通常実施権にあつては、特許権者及び専用実施権者)の  承諾 を得た場合に限り、その通常実施権について  質権を設定 することができる。

3  第  八十三 条第二項又は前  条 第二項の裁定による通常実施権は、実施の事業とともにする場合に限り、  移転する ことができる。

4  第  九十二 条第三項、実用新案法第  二十二 条第三項 又は意匠法第  三十三 条第三項 の  裁定による通常実施権 は、その通常実施権者の当該  特許権   実用新案権 又は  意匠権   実施の事業ととも に移転したときは  これらに従つて移転 し、その  特許権   実用新案権 又は  意匠権   実施の事業と分離 して移転したとき、又は  消滅 したときは  消滅 する。

5  第九十二条第四項の裁定による通常実施権は、その通常実施権者の当該  特許権   実用新案権 又は  意匠権   従つて移転 し、その特許権、実用新案権又は意匠権が  消滅 したときは  消滅 する。

6  第七十三条第一項の規定は、通常実施権に準用する。

(質権)

第九十五条    特許権、専用実施権又は通常実施権 を目的として  質権 を設定したときは、質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該特許発明の  実施 をすることができない。

第九十六条  特許権、専用実施権又は通常実施権を目的とする  質権 は、特許権、専用実施権若しくは通常実施権の  対価 又は  特許発明の実施 に対しその特許権者若しくは専用実施権者が  受けるべき金銭その他の物 に対しても、行うことができる。ただし、その  払渡 又は  引渡前   差押 をしなければならない。

(特許権等の放棄)

第九十七条    特許権者 は、  専用実施権者   質権者 又は第  三十五 条第一項、第七十七条第四項若しくは第七十八条第一項の規定による  通常実施権者 があるときは、これらの者の  承諾を得た 場合に限り、その特許権を  放棄 することができる。

2    専用実施権者 は、  質権者 又は第  七十七 条第四項の規定による  通常実施権者 があるときは、  これらの者の承諾 を得た場合に限り、その専用実施権を  放棄 することができる。

3    通常実施権者 は、  質権者 があるときは、  その承諾 を得た場合に限り、その通常実施権を  放棄 することができる。

(登録の効果)

第九十八条  次に掲げる事項は、  登録 しなければ、  その効力 を生じない。

一  特許権の  移転   相続その他の一般承継 によるものを除く。)、  放棄による消滅 又は処分の制限

二  専用実施権の  設定   移転   相続その他の一般承継 によるものを除く。)、  変更   消滅   混同 又は  特許権の消滅 によるものを除く。)又は  処分の制限

三  特許権又は専用実施権を目的とする  質権の設定   移転   相続その他の一般承継 によるものを除く。)、  変更   消滅   混同 又は  担保する債権の消滅 によるものを除く。)又は処分の制限

2  前項各号の  相続その他の一般承継 の場合は、遅滞なく、  その旨 を特許庁長官に届け出なければならない。

第九十九条  通常実施権は、  その登録 をしたときは、その  特許権 若しくは  専用実施権 又はその特許権についての専用実施権を  その後に取得 した者に対しても、その  効力 を生ずる。

2  第  三十五 条第一項、第  七十九 条、第  八十 条第一項、第  八十一 条、第  八十二 条第一項又は第  百七十六 条の規定による通常実施権は、  登録 しなくても、  前項の効力 を有する。

3  通常実施権の  移転   変更   消滅 若しくは  処分の制限 又は通常実施権を目的とする  質権   設定   移転   変更   消滅 若しくは  処分の制限 は、登録しなければ、  第三者に対抗 することができない。

    第二節 権利侵害

(差止請求権)

第百条    特許権者又は専用実施権者 は、自己の  特許権 又は  専用実施権   侵害 する者又は  侵害するおそれ がある者に対し、その侵害の  停止又は予防 を請求することができる。

2  特許権者又は専用実施権者は、前項の規定による請求をするに際し、  侵害の行為を組成した物 (物を生産する方法の特許発明にあつては、  侵害の行為により生じた物 を含む。第百二条第一項において同じ。)の  廃棄   侵害の行為に供した設備の除却 その他の  侵害の予防に必要な行為 を請求することができる。

(侵害とみなす行為)

第百一条  次に掲げる行為は、当該特許権又は専用実施権を侵害するものと  みなす

一  特許が物の発明についてされている場合において、業として、その物の  生産にのみ 用いる物の  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする 行為

二  特許が物の発明についてされている場合において  、その物の生産に用いる 物(  日本国内において広く一般に流通している ものを除く。)であつてその発明による  課題の解決に不可欠な ものにつき、その発明が  特許発明 であること及びその物が  その発明の実施に用いられる ことを知りながら、業として、その  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出 をする行為

三  特許が  物の発明 についてされている場合において、  その物を業としての譲渡等又は輸出のために所持 する行為

四  特許が  方法の発明 についてされている場合において、業として、その方法の使用に  のみ 用いる物の  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出を する行為

五  特許が  方法の発明 についてされている場合において、  その方法の使用に用いる 物(  日本国内において広く一般に流通している ものを除く。)であつてその発明による  課題の解決に不可欠な ものにつき、その発明が  特許発明 であること及びその物が  その発明の実施に用いられる ことを知りながら、業として、その  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出 をする行為

六  特許が  物を生産 する方法の発明についてされている場合において、その方法により  生産した物 を業としての  譲渡等又は輸出のために所持 する行為

(損害の額の推定等)

第百二条  特許権者又は専用実施権者が  故意又は過失 により自己の特許権又は専用実施権を侵害した者に対しその侵害により  自己が受けた損害の賠償を請求 する場合において、その者が  その侵害の行為を組成した物を譲渡 したときは、その  譲渡した物の数量 (以下この項において「  譲渡数量 」という。)に、特許権者又は専用実施権者がその侵害の行為がなければ販売することができた物の  単位数量当たりの利益の額 を乗じて得た額を、特許権者又は専用実施権者の  実施の能力に応じた額 を超えない限度において、特許権者又は専用実施権者が  受けた損害の額 とすることができる。ただし、  譲渡数量の全部又は一部 に相当する数量を特許権者又は専用実施権者が  販売することができないとする事情 があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を  控除 するものとする。

2  特許権者又は専用実施権者が  故意又は過失 により自己の特許権又は専用実施権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為により  利益を受けている ときは、その利益の額は、特許権者又は専用実施権者が受けた  損害の額   推定 する。

3  特許権者又は専用実施権者は、  故意又は過失 により自己の特許権又は専用実施権を侵害した者に対し、その特許発明の  実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額 の金銭を、自己が受けた損害の額としてその賠償を請求することができる。

4  前項の規定は、同項に規定する  金額を超える損害の賠償の請求 を妨げない。この場合において、特許権又は専用実施権を侵害した者に  故意又は重大な過失 がなかつたときは、  裁判所 は、損害の賠償の額を定めるについて、これを  参酌 することができる。

(過失の推定)

第百三条  他人の特許権又は専用実施権を侵害した者は、その侵害の行為について  過失があつたものと推定 する。

(生産方法の推定)

第百四条  物を生産する方法の発明について特許がされている場合において、その物が  特許出願前   日本国内 において  公然知られた物でない ときは、  その物と同一の物 は、その方法により  生産したものと推定 する。

(具体的態様の明示義務)

第百四条の二  特許権又は専用実施権の  侵害に係る訴訟 において、特許権者又は専用実施権者が  侵害の行為を組成したものとして主張 する物又は方法の  具体的態様を否認 するときは、相手方は、  自己の行為   具体的態様 を明らかにしなければならない。ただし、相手方において  明らかにすることができない相当の理由 があるときは、この限りでない。

(特許権者等の権利行使の制限)

第百四条の三  特許権又は専用実施権の  侵害に係る訴訟 において、当該特許が  特許無効審判により無効 にされるべきものと認められるときは、特許権者又は専用実施権者は、相手方に対し  その権利を行使 することができない。

2  前項の規定による  攻撃 又は  防御 の方法については、これが  審理を不当に遅延させる ことを目的として提出されたものと認められるときは、  裁判所 は、  申立てにより又は職権 で、  却下の決定 をすることが  できる

(書類の提出等)

第百五条    裁判所 は、特許権又は専用実施権の  侵害に係る訴訟 においては、  当事者の申立て により、当事者に対し、  当該侵害行為について立証 するため、又は当該侵害の行為による  損害の計算 をするため  必要な書類の提出 を命ずることができる。ただし、その書類の所持者において  その提出を拒むことについて正当な理由 があるときは、この限りでない。

2  裁判所は、前項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、  書類の所持者にその提示 をさせることができる。この場合においては、何人も、その  提示された書類の開示を求める ことができない。

3  裁判所は、前項の場合において、第一項ただし書に規定する  正当な理由 があるかどうかについて前項後段の  書類を開示 してその  意見を聴く ことが必要であると認めるときは、  当事者 等(  当事者 (法人である場合にあつては、その代表者)又は  当事者の代理人 (訴訟代理人及び補佐人を除く。)、  使用人 その他の  従業者 をいう。以下同じ。)、  訴訟代理人 又は  補佐人 に対し、当該書類を開示することができる。

4  前三項の規定は、特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟における当該  侵害行為について立証 するため  必要な検証の目的の提示 について準用する。

(損害計算のための鑑定)

第百五条の二  特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟において、当事者の申立てにより、裁判所が当該侵害の行為による  損害の計算 をするため  必要な事項 について  鑑定 を命じたときは、当事者は、  鑑定人 に対し、当該  鑑定 をするため  必要な事項 について説明しなければならない。 

(相当な損害額の認定)

第百五条の三  特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟において、  損害が生じたことが認められる 場合において、  損害額を立証 するために  必要な事実を立証 することが当該  事実の性質上極めて困難 であるときは、裁判所は、  口頭弁論の全趣旨 及び証拠調べの結果に基づき、  相当な損害額 を認定することができる。

(秘密保持命令)

第百五条の四  裁判所は、特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟において、その当事者が保有する  営業秘密 (不正競争防止法 (平成五年法律第四十七号)第二条第六項 に規定する営業秘密をいう。以下同じ。)について、次に掲げる事由のいずれにも該当することにつき  疎明 があつた場合には、  当事者の申立て により、決定で、  当事者等、訴訟代理人又は補佐人 に対し、当該営業秘密を  当該訴訟の追行の目的 以外の目的で使用し、又は当該営業秘密に係るこの項の規定による  命令 を受けた者以外の者に  開示 してはならない旨を命ずることができる。ただし、その  申立ての時 までに当事者等、訴訟代理人又は補佐人が第一号に規定する  準備書面の閲読 又は同号に規定する  証拠の取調べ 若しくは開示以外の方法により当該営業秘密を  取得 し、又は  保有 していた場合は、この限

一  既に提出され若しくは提出されるべき  準備書面 に当事者の保有する  営業秘密 が記載され、又は  既に取り調べられ 若しくは  取り調べられる べき  証拠 (第百五条第三項の規定により開示された書類又は第百五条の七第四項の規定により開示された書面を含む。)の内容に当事者の保有する営業秘密が含まれること。

二  前号の営業秘密が当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用され、又は当該営業秘密が開示されることにより、当該  営業秘密に基づく当事者の事業活動   支障 を生ずるおそれがあり、これを防止するため  当該営業秘密   使用又は開示 を制限する必要があること。

2  前項の規定による命令(以下「  秘密保持命令 」という。)の申立ては、次に掲げる事項を記載した  書面 でしなければならない。

一  秘密保持命令を受けるべき者

二  秘密保持命令の対象となるべき  営業秘密 を特定するに足りる事実

三  前項各号に掲げる事由に該当する事実

3  秘密保持命令が発せられた場合には、その  決定書   秘密保持命令を受けた者   送達 しなければならない。

4  秘密保持命令は、秘密保持命令を受けた者に対する  決定書   送達がされた 時から、  効力 を生ずる。

5  秘密保持命令の申立てを却下した  裁判 に対しては、  即時抗告 をすることができる。

(秘密保持命令の取消し)

第百五条の五  秘密保持命令の  申立て をした者又は秘密保持命令を  受けた 者は、  訴訟記録の存する裁判所 (訴訟記録の存する裁判所がない場合にあつては、  秘密保持命令を発した 裁判所)に対し、前条第一項に規定する  要件を欠くこと 又はこれを欠くに至つたことを理由として、秘密保持命令の取消しの申立てをすることができる。

2  秘密保持命令の取消しの申立てについての裁判があつた場合には、その  決定書 をその  申立てをした者 及び  相手方   送達 しなければならない。

3  秘密保持命令の  取消しの申立て についての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

4  秘密保持命令を  取り消す裁判 は、  確定 しなければその  効力 を生じない。

5  裁判所は、秘密保持命令を取り消す裁判をした場合において、秘密保持命令の取消しの  申立て をした者又は  相手方 以外に  当該秘密保持命令が発せ られた訴訟において当該営業秘密に係る  秘密保持命令を受けている者 があるときは、その者に対し、直ちに、秘密保持命令を  取り消す裁判をした旨   通知 しなければならない。

(訴訟記録の閲覧等の請求の通知等)

第百五条の六    秘密保持命令が発せられた 訴訟(  すべての秘密保持命令が取り消された 訴訟を除く。)に係る訴訟記録につき、民事訴訟法第  九十二 条第一項 の  決定 があつた場合において、  当事者 から同項 に規定する秘密記載部分の  閲覧等 の請求があり、かつ、その請求の手続を行つた者が当該訴訟において  秘密保持命令を受けていない 者であるときは、  裁判所書記官 は、同項 の申立てをした  当事者 (その請求をした者を除く。第三項において同じ。)に対し、その請求後直ちに、その請求があつた旨を  通知 しなければならない。

2  前項の場合において、  裁判所書記官 は、同項の  請求があつた 日から  二週間を経過する 日までの間(その請求の手続を行つた者に対する秘密保持命令の申立てがその日までにされた場合にあつては、その申立てについての  裁判が確定 するまでの間)、その請求の手続を行つた者に同項の  秘密記載部分の閲覧等 をさせてはならない。

3  前二項の規定は、第一項の請求をした者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせることについて民事訴訟法第  九十二 条第一項 の  申立て をした  当事者 のすべての同意があるときは、適用しない。

(当事者尋問等の公開停止)

第百五条の七  特許権又は専用実施権の侵害に係る訴訟における当事者等が、その  侵害の有無 についての  判断の基礎 となる事項であつて当事者の保有する  営業秘密 に該当するものについて、  当事者本人 若しくは  法定代理人 又は  証人 として  尋問 を受ける場合においては、裁判所は、  裁判官の全員一致 により、その当事者等が  公開の法廷 で当該事項について  陳述 をすることにより当該営業秘密に基づく当事者の  事業活動   著しい支障 を生ずることが  明らか であることから当該事項について  十分な陳述 をすることができず、かつ、当該陳述を欠くことにより  他の証拠 のみによつては当該事項を判断の基礎とすべき特許権又は専用実施権の  侵害の有無 についての  適正な裁判 をすることができないと認めるときは、  決定 で、当該事項の  尋問   公開しない で行うことができる。

2  裁判所は、前項の決定をするに当たつては、  あらかじめ 、当事者等の  意見を聴か なければならない。

3  裁判所は、前項の場合において、  必要がある と認めるときは、当事者等にその陳述すべき事項の  要領を記載した書面   提示 をさせることができる。この場合においては、  何人も 、その提示された  書面の開示を求める ことができない。

4  裁判所は、前項後段の書面を開示してその  意見を聴く ことが必要であると認めるときは、  当事者等、訴訟代理人又は補佐人 に対し、当該書面を  開示 することができる。

5  裁判所は、第一項の規定により当該事項の  尋問を公開しない で行うときは、  公衆を退廷させる 前に、  その旨   理由とともに言い渡さな ければならない。当該事項の尋問が終了したときは、  再び公衆を入廷させな ければならない。

(信用回復の措置)

第百六条    故意又は過失 により特許権又は専用実施権を侵害したことにより特許権者又は専用実施権者の  業務上の信用を害した 者に対しては、裁判所は、特許権者又は専用実施権者の請求により、  損害の賠償 に代え、又は  損害の賠償 とともに、特許権者又は専用実施権者の  業務上の信用を回復 するのに  必要な措置 を命ずることができる。

    第三節 特許料

(特許料)

第百七条  特許権の設定の登録を受ける者又は特許権者は、特許料として、  特許権の設定の登録 の日から第六十七条第一項に規定する  存続期間 (同条第二項の規定により  延長 されたときは、その  延長の期間 を加えたもの)の満了までの各年について、一件ごとに、次の表の上欄に掲げる区分に従い同表の下欄に掲げる金額を納付しなければならない。

各年の区分 金額

  第一年から第三年 まで 毎年二千六百円に一請求項につき二百円を加えた額

第四年から第六年まで 毎年八千百円に一請求項につき六百円を加えた額

第七年から第九年まで 毎年二万四千三百円に一請求項につき千九百円を加えた額

第十年から第二十五年まで 毎年八万千二百円に一請求項につき六千四百円を加えた額

2  前項の規定は、  国に属する特許権 には、適用しない。

3  第一項の特許料は、特許権が  国 又は  第百九条 の規定若しくは  他の法令 の規定による特許料の  軽減若しくは免除 (以下この項において「  減免 」という。)を受ける者を含む者の共有に係る場合であつて  持分の定め があるときは、第一項の規定にかかわらず、国以外の各共有者ごとに同項に規定する特許料の金額(  減免 を受ける者にあつては、その  減免後の金額 )にその  持分の割合を乗じて得た 額を合算して得た額とし、  国以外の者 がその額を納付しなければならない。

4  前項の規定により算定した特許料の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

5  第一項の特許料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、  特許印紙 をもつてしなければならない。ただし、  経済産業省令で定める 場合には、経済産業省令で定めるところにより、  現金をもつて納める ことができる。

(特許料の納付期限)

第百八条  前条第一項の規定による  第一年から第三年 までの各年分の特許料は、特許をすべき旨の  査定 又は  審決   謄本の送達があつた日から三十日以内   一時に 納付しなければならない。

2  前条第一項の規定による  第四年以後 の各年分の特許料は、  前年以前 に納付しなければならない。ただし、特許権の  存続期間の延長登録 をすべき旨の  査定又は審決 の謄本の送達があつた日(以下この項において「  謄本送達日 」という。)がその延長登録がないとした場合における特許権の存続期間の満了の日の属する年の  末日から起算して前三十日目に当たる日以後 であるときは、その年の次の年から謄本送達日の属する年(謄本送達日から謄本送達日の属する年の末日までの日数が三十日に満たないときは、謄本送達日の属する年の次の年)までの各年分の特許料は、  謄本送達日から三十日以内 に一時に納付しなければならない。

3  特許庁長官は、  特許料を納付すべき者の請求 により、  三十日以内 を限り、第一項に規定する期間を  延長 することができる。

(特許料の減免又は猶予)

第百九条  特許庁長官は、次に掲げる者であつて  資力に乏しい者 として政令で定める要件に該当する者が、特許料を納付することが  困難である と認めるときは、政令で定めるところにより、第百七条第一項の規定による  第一年から第三年 までの各年分の特許料を  軽減 し若しくは  免除 し、又は  その納付を猶予 することができる。

一  その特許発明の  発明者 又はその相続人

二  その特許発明が第  三十五 条第一項の  従業者等がした職務発明 であつて、  契約、勤務規則その他の定め によりあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を  承継 させることが定められている場合において、その従業者等から  特許を受ける権利を承継した使用者等

(利害関係人による特許料の納付)

第百十条  利害関係人は、  納付すべき者の意に反 しても、特許料を納付することができる。

2  前項の規定により特許料を納付した利害関係人は、  納付すべき者が現に利益を受ける限度 においてその  費用の償還 を請求することができる。

(既納の特許料の返還)

第百十一条  既納の特許料は、次に掲げるものに限り、  納付した者の請求 により返還する。

一    過誤納 の特許料

二    特許を無効にすべき旨の審決 が確定した年の  翌年以後 の各年分の特許料

三  特許権の  存続期間の延長登録 を無効にすべき旨の審決が確定した年の翌年以後の各年分の特許料(当該延長登録がないとした場合における存続期間の満了の日の属する年の翌年以後のものに限る。)

2  前項の規定による特許料の返還は、同項第一号の特許料については  納付した日から一年 、同項第二号及び第三号の特許料については  審決が確定した日から六月 を経過した後は、請求することができない。

(特許料の追納)

第百十二条  特許権者は、第  百八条 第二項に規定する期間又は第  百九 条の規定による  納付の猶予後 の期間内に特許料を納付することができないときは、その期間が経過した後であつても、その期間の経過後  六月以内 にその特許料を  追納 することができる。

2  前項の規定により特許料を追納する特許権者は、第  百七 条第一項の規定により納付すべき特許料のほか、その  特許料と同額の割増特許料 を納付しなければならない。

3  前項の割増特許料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、  特許印紙 をもつてしなければならない。ただし、経済産業省令で定める場合には、経済産業省令で定めるところにより、  現金 をもつて納めることができる。

4  特許権者が第一項の規定により特許料を追納することができる期間内に、第百八条第二項本文に規定する期間内に納付すべきであつた特許料及び第二項の  割増特許料 を納付しないときは、その特許権は、同条第二項本文に規定する  期間の経過の時 にさかのぼつて  消滅 したものと  みなす

5  特許権者が第一項の規定により特許料を追納することができる期間内に第百八条第二項ただし書に規定する特許料及び第二項の割増特許料を納付しないときは、その特許権は、当該  延長登録 がないとした場合における特許権の  存続期間の満了の日 の属する年の  経過 の時にさかのぼつて消滅したものとみなす。

6  特許権者が第一項の規定により特許料を追納することができる期間内に第  百九 条の規定により納付が  猶予された 特許料及び第二項の  割増特許料 を納付しないときは、その特許権は、  初めから存在しなかつた ものとみなす。

(特許料の追納による特許権の回復)

第百十二条の二    前 条第四項若しくは第五項の規定により  消滅 したものとみなされた特許権又は  同 条第六項の規定により  初めから存在しなかつたもの とみなされた特許権の  原特許権者 は、その責めに帰することができない理由により同条第一項の規定により特許料を追納することができる期間内に同条第四項から第六項までに規定する特許料及び割増特許料を納付することができなかつたときは、  その理由がなくなつた日から十四日   在外者 にあつては、二月)以内で  その期間の経過後六月以内 に限り、その  特許料 及び  割増特許料   追納 することができる。

2  前項の規定による特許料及び割増特許料の追納があつたときは、その特許権は、第百八条第二項本文に規定する  期間の経過 の時若しくは  存続期間の満了の日の属する年 の経過の時にさかのぼつて  存続していた もの又は  初めから存在していた ものとみなす。

(回復した特許権の効力の制限)

第百十二条の三  前条第二項の規定により特許権が  回復 した場合において、その特許が  物の発明 についてされているときは、その特許権の  効力 は、第百十二条第一項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後特許権の  回復の登録 前に  輸入 し、又は日本国内において  生産し、若しくは取得 した当該物には、及ばない。

2  前条第二項の規定により  回復 した  特許権の効力 は、第百十二条第一項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後特許権の回復の登録前における次に掲げる行為には、及ばない。

一  当該発明の実施

二  特許が  物の発明 についてされている場合において、その物の生産に用いる物の生  産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした 行為

三  特許が  物の発明 についてされている場合において、その物を  譲渡等又は輸出 のために  所持した 行為

四  特許が  方法の発明 についてされている場合において、  その方法の使用 に用いる物の  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした 行為

五  特許が  物を生産する方法 の発明についてされている場合において、その方法により生産した物を  譲渡等又は輸出のために所持した 行為

   第五章 削除

第百十三条  削除

第百十四条  削除

第百十五条  削除

第百十六条  削除

第百十七条  削除

第百十八条  削除

第百十九条  削除

第百二十条  削除

   第六章 審判

(拒絶査定不服審判)

第百二十一条  拒絶をすべき旨の査定を受けた者は、その査定に不服があるときは、その査定の謄本の送達があつた日から  三十日 以内に拒絶査定不服審判を請求することができる。

2  拒絶査定不服審判を請求する者がその責めに帰することができない理由により前項に規定する期間内にその請求をすることができないときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から  十四日 (在外者にあつては、  二月 )以内でその期間の経過後  六月 以内にその請求をすることができる。

第百二十二条  削除

(特許無効審判)

第百二十三条  特許が次の各号のいずれかに該当するときは、その特許を無効にすることについて特許無効審判を請求することができる。この場合において、二以上の請求項に係るものについては、  請求項ごとに 請求することができる。

一  その特許が  第十七条の二第三項 に規定する要件を満たしていない  補正 をした特許出願(  外国語書面出願 を除く。)に対してされたとき。

二  その特許が第  二十五 条、第  二十九 条、第  二十九条の二 、第  三十二 条、第  三十八 条又は第  三十九 条第一項から第四項までの規定に違反してされたとき。

三  その特許が  条約に違反してされた とき。

四  その特許が第  三十六条第四項第一号 又は第  六 項(  第四号 を除く。)に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたとき。

五  外国語書面出願に係る特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項が  外国語書面に記載した事項の範囲内にない とき。

六  その特許が  発明者でない 者であつてその発明について  特許を受ける権利を承継しない ものの特許出願に対してされたとき。

七  特許がされた後において、その特許権者が第  二十五 条の規定により  特許権を享有することができない者 になつたとき、又はその特許が  条約に違反 することとなつたとき。

八  その特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の  訂正 が第  百二十六 条第一項ただし書若しくは第三項から第五項まで(第百三十四条の二第五項において準用する場合を含む。)又は第  百三十四条の二 第一項ただし書の規定に違反してされたとき。

2  特許無効審判は、何人も請求することができる。ただし、特許が前項第二号に該当すること(その特許が第  三十八 条の規定に違反してされたときに限る。)又は同項第  六号 に該当することを理由とするものは、  利害関係人 に限り請求することができる。

3  特許無効審判は、  特許権の消滅後 においても、請求することができる。

4  審判長は、特許無効審判の請求があつたときは、  その旨 を当該特許権についての専用実施権者  その他その特許に関し登録した権利を有する者 に通知しなければならない。

第百二十四条  削除

第百二十五条  特許を無効にすべき旨の審決が  確定 したときは、特許権は、  初めから存在しなかつたもの とみなす。ただし、特許が  第百二十三条第一項第七号 に該当する場合において、その特許を無効にすべき旨の審決が  確定 したときは、特許権は、その特許が  同号に該当するに至つた 時から存在しなかつたものとみなす。

(延長登録無効審判)

第百二十五条の二  特許権の存続期間の延長登録が次の各号のいずれかに該当するときは、その延長登録を無効にすることについて延長登録無効審判を請求することができる。

一  その延長登録がその特許発明の実施に  第六十七条第二項の政令で定める処分を受けることが必要であつた とは認められない場合の出願に対してされたとき。

二  その延長登録が、その特許権者又はその特許権についての専用実施権若しくは登録した通常実施権を有する者が  第六十七条第二項の政令で定める処分 を受けていない場合の出願に対してされたとき。

三  その延長登録により延長された期間が  その特許発明の実施をすることができなかつた 期間を超えているとき。

四  その延長登録が  当該特許権者でない者 の出願に対してされたとき。

五  その延長登録が  第六十七条の二第四項 に規定する要件を満たしていない出願に対してされたとき。

2  第百二十三条第三項及び第四項の規定は、延長登録無効審判の請求について準用する。

3  延長登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、その延長登録による存続期間の延長は、  初めからされなかつたもの とみなす。ただし、延長登録が  第一項第三号 に該当する場合において、  その特許発明の実施をすることができなかつた期間を超える期間 の延長登録を無効にすべき旨の審決が確定したときは、  当該超える期間 について、その延長がされなかつたものとみなす。

(訂正審判)

第百二十六条    特許権者 は、願書に添付した  明細書、特許請求の範囲又は図面 の訂正をすることについて訂正審判を請求することができる。ただし、その訂正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。

一  特許請求の範囲の減縮

二  誤記又は誤訳の訂正

三  明りようでない記載の釈明

2  訂正審判は、特許無効審判が  特許庁に係属した 時から  その審決が確定する までの間は、請求することができない。ただし、特許無効審判の  審決 に対する  訴えの提起 があつた日から  起算 して  九十日 の期間内(当該事件について第  百八十一条第一項 の規定による審決の  取消しの判決 又は同条第二項の規定による審決の  取消しの決定 があつた場合においては、その  判決又は決定   確定後 の期間を除く。)は、この限りでない。

3  第一項の明細書、特許請求の範囲又は図面の訂正は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(同項ただし書第二号に掲げる事項を目的とする訂正の場合にあつては、願書に  最初に添付 した明細書、特許請求の範囲又は図面 (   外国語書面出願に係る特許にあつては、外国語書面 ) )に記載した事項の範囲内においてしなければならない。

4  第一項の明細書、特許請求の範囲又は図面の訂正は、  実質上特許請求の範囲を拡張 し、又は  変更 するものであつてはならない。

5  第  一項ただし書第一号 又は第  二号 に掲げる事項を目的とする訂正は、訂正後における  特許請求の範囲 に記載されている事項により  特定される発明 が特許出願の際  独立 して特許を受けることができるものでなければならない。

6  訂正審判は、特許権の  消滅後 においても、請求することができる。ただし、特許が  特許無効審判により無効 にされた後は、この限りでない。

第百二十七条    特許権者 は、  専用実施権者   質権者 又は第  三十五 条第一項、第  七十七 条第四項若しくは第  七十八 条第一項の規定による通常実施権者があるときは、これらの者の  承諾 を得た場合に限り、訂正審判を請求することができる。

第百二十八条  願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の訂正をすべき旨の  審決が確定 したときは、その  訂正後 における明細書、特許請求の範囲又は図面により  特許出願   出願公開   特許をすべき旨   査 定又は  審決 及び  特許権の設定の登録 がされたものとみなす。

第百二十九条  削除

第百三十条  削除

(審判請求の方式)

第百三十一条  審判を請求する者は、次に掲げる事項を記載した  請求書 を特許庁長官に提出しなければならない。

一    当事者 及び  代理人   氏名 又は  名称 及び住所又は居所

二    審判事件 の表示

三  請求の  趣旨 及びその理由

2  特許無効審判を請求する場合における前項第三号に掲げる  請求の理由 は、特許を無効にする  根拠となる事実   具体的に特定 し、かつ、  立証を要する事実 ごとに  証拠との関係 を記載したものでなければならない。

3  訂正審判を請求するときは、請求書に訂正した  明細書、特許請求の範囲又は図面 を添付しなければならない。

(審判請求書の補正)

第百三十一条の二  前条第一項の規定により提出した  請求書の補正 は、その  要旨を変更 するものであつてはならない。ただし、当該補正が、  特許無効審判 以外の審判を請求する場合における  同項第三号に掲げる請求の理由 についてされるとき、又は次項の規定による  審判長の許可 があつたときは、この限りでない。

2  審判長は、特許無効審判を請求する場合における前条  第一項第三号 に掲げる  請求の理由の補正 がその要旨を変更するものである場合において、当該補正が  審理を不当に遅延させるおそれがない ことが明らかなものであり、かつ、次の各号のいずれかに該当する事由があると認めるときは、  決定 をもつて、当該補正を  許可することができる

一  当該特許無効審判において第百三十四条の二第一項の  訂正の請求 があり、その訂正の請求により  請求の理由を補正する必要 が生じたこと。

二  前号に掲げるもののほか当該補正に係る請求の理由を  審判請求時の請求書 に記載しなかつたことにつき  合理的な理由 があり、  被請求人が当該補正に同意 したこと。

3  前項の補正の許可は、その補正に係る手続補正書が第百三十四条第一項の規定による  請求書の副本の送達の前 に提出されたときは、これをすることができない。

4  第二項の決定に対しては、  不服を申し立てる ことができない。

(共同審判)

第百三十二条  同一の特許権について  特許無効審判 又は  延長登録無効審判 を請求する者が二人以上あるときは、これらの者は、共同して審判を請求する  ことができる

2  共有に係る特許権について特許権者に対し審判を請求するときは、  共有者の全員を被請求人 として請求しなければならない。

3  特許権又は特許を受ける権利の  共有者 がその共有に係る権利について審判を請求するときは、  共有者の全員が共同 して請求しなければならない。

4  第一項若しくは前項の規定により  審判を請求した者 又は第二項の規定により  審判を請求された者   一人 について、  審判手続   中断 又は  中止 の原因があるときは、その中断又は中止は、  全員についてその効力を生ずる

(方式に違反した場合の決定による却下)

第百三十三条    審判長 は、請求書が第  百三十一 条の規定に違反しているときは、請求人に対し、相当の期間を指定して、請求書について補正をすべきことを命じなければ  ならない

2  審判長は、  前項に規定する場合 を除き、  審判事件に係る 手続について、次の各号の一に該当するときは、相当の期間を指定して、その補正をすべきことを  命ずることができる

一  手続が第  七 条第一項から第三項まで又は第  九 条の規定に違反しているとき。

二  手続が  この法律 又は  この法律に基づく命令で定める方式 に違反しているとき。

三  手続について第百九十五条第一項又は第二項の規定により納付すべき  手数料 を納付しないとき。

3    審判長 は、前二項の規定により、審判事件に係る手続について、その補正をすべきことを命じた者が  これらの規定により指定した期間内にその補正をしない とき、又はその補正が第  百三十一条の二第一項 の規定に違反するときは、  決定 をもつてその手続を  却下することができる

4  前項の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならない。

(不適法な手続の却下)

第百三十三条の二    審判長 は、審判事件に係る手続(  審判の請求 を除く。)において、不  適法な手続 であつてその補正をすることができないものについては、  決定 をもつてその手続を却下することができる。

2  前項の規定により却下しようとするときは、手続をした者に対し、その理由を通知し、相当の期間を指定して、  弁明書を提出する機会 を与えなければならない。

3  第一項の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を付さなければならない。

(答弁書の提出等)

第百三十四条    審判長 は、審判の請求があつたときは、  請求書の副本を被請求人に送達し 、相当の期間を指定して、答弁書を提出する機会を  与えなければならない

2    審判長 は、第  百三十一条の二第二項 の規定により  請求書の補正を許可 するときは、その補正に係る手続補正書の副本を被請求人に送達し、相当の期間を指定して、  答弁書 を提出する機会を与えなければならない。ただし、被請求人に答弁書を提出する機会を与える  必要がないと認められる特別の事情がある ときは、この限りでない。

3  審判長は、第一項又は前項本文の  答弁書 を受理したときは、その副本を請求人に送達しなければならない。

4  審判長は、審判に関し、当事者及び参加人を  審尋する ことができる。

(特許無効審判における訂正の請求)

第百三十四条の二  特許無効審判の被請求人は、  前 条第一項若しくは第二項、  次 条第一項若しくは第二項又は第  百五十三 条第二項の規定により指定された期間内に限り、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の  訂正を請求 することができる。ただし、その訂正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。

一    特許請求の範囲の減縮

二  誤記又は誤訳の訂正

三  明りようでない記載の釈明

2    審判長 は、前項の訂正の請求書及びこれに添付された訂正した明細書、特許請求の範囲又は図面を受理したときは、これらの副本を請求人に送達しなければならない。

3    審判官 は、第一項の訂正の請求が同項ただし書各号に掲げる事項を目的とせず、又は第五項において読み替えて準用する第百二十六条第三項から第五項までの規定に適合しないことについて、  当事者又は参加人が申し立てない理由 についても、審理することができる。この場合において、  当該理由により訂正の請求を認めない ときは、審判長は、審理の結果を  当事者及び参加人   通知 し、相当の期間を指定して、  意見を申し立てる機会 を与えなければならない。

4  第一項の訂正の請求がされた場合において、その審判事件において  先にした訂正の請求 があるときは、当該  先の請求 は、取り下げられたものとみなす。

5  第百二十六条第三項から第六項まで、第百二十七条、第百二十八条、第百三十一条第一項及び第三項、第百三十一条の二第一項並びに第百三十二条第三項及び第四項の規定は、第一項の場合に準用する。この場合において、第百二十六条第五項中「第一項ただし書第一号又は第二号」とあるのは、「  特許無効審判の請求がされていない請求項に係る第一項ただし書第一号又は第二号 」と読み替えるものとする。

(取消しの判決等があつた場合における訂正の請求)

第百三十四条の三  審判長は、特許無効審判の審決(  審判の請求に理由がないとするもの に限る。)に対する第  百八十一条第一項 の規定による取消しの  判決が確定 し、同条第五項の規定により  審理を開始 するときは、その  判決の確定の日 から  一週間 以内に被請求人から  申立てがあつた 場合に限り、被請求人に対し、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の  訂正を請求するための相当の期間を指定 することができる。

2  審判長は、第  百八十一条第二項 の規定による  審決の取消しの決定 が確定し、同条第五項の規定により審理を開始するときは、被請求人に対し、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の  訂正を請求するための相当の期間   指定しなければならない 。ただし、当該審理の開始の時に、当該事件について第百二十六条第二項ただし書に規定する期間内に請求された  訂正審判の審決が確定 している場合は、この限りでない。

3  特許無効審判の被請求人は、第百二十六条第二項ただし書に規定する期間内に訂正審判を請求した場合において、前二項の規定により指定された期間内に前条第一項の訂正の請求をするときは、その訂正審判の請求書に添付した訂正した明細書、特許請求の範囲又は図面を  援用する ことができる。

4  第百二十六条第二項ただし書に規定する期間内に訂正審判の請求があつた場合において、第一項又は第二項の規定により指定された期間内に前条第一項の訂正の請求がされたときは、その  訂正審判の請求は、取り下げられた ものとみなす。ただし、訂正の請求の時に  その訂正審判の審決が確定している 場合は、この限りでない。

5  第  百二十六条第二項ただし書 に規定する期間内に  訂正審判の請求 があつた場合において、第一項又は第二項の規定により指定された期間内に前条第一項の  訂正の請求 がされなかつたときは、  その期間の末日 に、その訂正審判の請求書に添付された訂正した明細書、特許請求の範囲又は図面を第三項の規定により  援用 した同条第一項の  訂正の請求がされた ものとみなす。ただし、その期間の末日に  その訂正審判の審決が確定 している場合は、この限りでない。

(不適法な審判請求の審決による却下)

第百三十五条  不  適法な審判の請求 であつて、  その補正をすることができない ものについては、被請求人に答弁書を提出する機会を与えないで、  審決をもつてこれを却下 することができる。

(審判の合議制)

第百三十六条  審判は、三人又は五人の審判官の合議体が行う。

2  前項の合議体の合議は、  過半数 により決する。

3  審判官の資格は、政令で定める。

(審判官の指定)

第百三十七条  特許庁長官は、各審判事件(  第百六十二条の規定により審査官がその請求を審査する審判事件にあつては、第百六十四条第三項の規定による報告があつたもの に限る。)について前条第一項の合議体を構成すべき審判官を指定しなければならない。

2    特許庁長官 は、前項の規定により指定した審判官のうち審判に関与することに  故障 がある者があるときは、その指定を解いて他の審判官をもつてこれを  補充 しなければならない。

(審判長)

第百三十八条  特許庁長官は、前条第一項の規定により指定した審判官のうち一人を  審判長 として指定しなければならない。

2  審判長は、その審判事件に関する事務を  総理 する。

(審判官の除斥)

第百三十九条  審判官は、次の各号のいずれかに該当するときは、その職務の執行から除斥される。

一  審判官又はその配偶者若しくは配偶者であつた者が事件の当事者若しくは参加人であるとき又はあつたとき。

二  審判官が事件の当事者若しくは参加人の四親等内の血族、三親等内の姻族若しくは同居の親族であるとき又はあつたとき。

三  審判官が事件の当事者又は参加人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人であるとき。

四    審判官が事件について証人又は鑑定人となつたとき。

五  審判官が事件について当事者若しくは参加人の代理人であるとき又はあつたとき。

六  審判官が事件について不服を申し立てられた査定に審査官として関与したとき。

七  審判官が事件について直接の利害関係を有するとき。

第百四十条  前条に規定する除斥の原因があるときは、  当事者又は参加人 は、除斥の申立をすることができる。

(審判官の忌避)

第百四十一条  審判官について  審判の公正を妨げるべき事情 があるときは、  当事者又は参加人 は、これを忌避することができる。

2  当事者又は参加人は、事件について審判官に対し  書面 又は  口頭 をもつて  陳 述をした後は、審判官を  忌避 することができない。ただし、忌避の原因があることを  知らなかつた とき、又は忌避の原因が  その後に生じた ときは、この限りでない。

(除斥又は忌避の申立の方式)

第百四十二条  除斥又は忌避の申立をする者は、  その原因を記載した書面 を特許庁長官に提出しなければならない。ただし、口頭審理においては、  口頭をもつて することができる。

2  除斥又は忌避の原因は、前項の  申立をした日 から  三日以内に疎明 しなければならない。前条第二項ただし書の事実も、同様とする。

(除斥又は忌避の申立についての決定)

第百四十三条  除斥又は忌避の申立があつたときは、  その申立に係る審判官 以外の審判官が  審判により決定 をする。ただし、その申立に係る審判官は、  意見を述べる ことができる。

2  前項の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を附さなければならない。

3  第一項の決定に対しては、  不服を申し立てることが できない。

第百四十四条  除斥又は忌避の申立があつたときは、その申立についての  決定 があるまで  審判手続を中止 しなければならない。ただし、  急速を要する行為 については、この限りでない。

(審判書記官)

第百四十四条の二    特許庁長官 は、各審判事件(第百六十二条の規定により審査官がその請求を審査する審判事件にあつては、第百六十四条第三項の規定による報告があつたものに限る。)について  審判書記官 を指定しなければならない。

2  審判書記官の資格は、政令で定める。

3    特許庁長官 は、第一項の規定により指定した審判書記官が審判に関与することに  故障 があるときは、その指定を解いて他の審判書記官を指定しなければならない。

4  審判書記官は、審判事件に関し、  調書の作成 及び  送達 に関する事務を行うほか、  審判長 の命を受けて、その他の事務を行う。

5  第百三十九条(  第六号 を除く。)及び第百四十条から前条までの規定は、審判書記官に準用する。この場合において、除斥又は忌避の申立てに係る審判書記官は、除斥又は忌避についての審判に関与することができない。

(審判における審理の方式)

第百四十五条    特許無効審判 及び  延長登録無効審判 は、口頭審理による。ただし、  審判長 は、当事者若しくは参加人の申立てにより又は職権で、  書面審理 によるものとすることができる。

2  前項に規定する審判以外の審判は、  書面審理 による。ただし、  審判長 は、当事者の申立により又は職権で、  口頭審理 によるものとすることができる。

3    審判長 は、第一項又は前項ただし書の規定により口頭審理による審判をするときは、その  期日 及び  場所 を定め、当事者及び参加人に対し、期日の呼出しを行わなければならない。

4  民事訴訟法第九十四条 (期日の呼出し)の規定は、前項の期日の呼出しに準用する。

5  第一項又は第二項ただし書の規定による  口頭審理 は、  公開 して行う。ただし、  公の秩序又は善良の風俗を害するおそれ があるときは、この限りでない。

第百四十六条  民事訴訟法第百五十四条 (通訳人の立会い等)の規定は、審判に準用する。

(調書)

第百四十七条  第百四十五条第一項又は第二項ただし書の規定による  口頭審理 による審判については、  審判書記官 は、  期日 ごとに  審理の要旨 その他必要な事項を記載した調書を作成しなければならない。

2  審判書記官は、前項の調書の作成又は変更に関して  審判長の命令を受けた 場合において、その  作成又は変更   正当でない と認めるときは、  自己の意見を書き添える ことができる。

3  民事訴訟法第百六十条第二項 及び第三項 (口頭弁論調書)の規定は、第一項の調書に準用する。

(参加)

第百四十八条  第百三十二条第一項の規定により審判を請求することができる者は、  審理の終結に至る までは、  請求人 としてその審判に参加することができる。

2  前項の規定による  参加人 は、被参加人がその審判の請求を取り下げた後においても、  審判手続を続行 することができる。

3  審判の結果について  利害関係 を有する者は、  審理の終結に至る までは、当事者の一方を  補助 するためその審判に  参加 することができる。

4  前項の規定による参加人は、  一切の審判手続 をすることができる。

5  第一項又は第三項の規定による  参加人 について審判手続の  中断又は中止の原因 があるときは、その中断又は中止は、  被参加人 についても、その  効力 を生ずる。

第百四十九条  参加を申請する者は、  参加申請書   審判長 に提出しなければならない。

2  審判長は、参加の申請があつたときは、  参加申請書の副本   当事者及び参加人 に送達し、相当の期間を指定して、  意見を述べる機会 を与えなければならない。

3  参加の申請があつたときは、その申請をした者が参加しようとする審判の審判官が  審判により決定 をする。

4  前項の決定は、文書をもつて行い、かつ、理由を附さなければならない。

5  第三項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。

(証拠調及び証拠保全)

第百五十条  審判に関しては、  当事者若しくは参加人   申立により又は職権 で、証拠調をすることができる。

2  審判に関しては、  審判請求前   利害関係人 の申立により、  審判の係属中   当事者若しくは参加人 の申立により又は  職権 で、証拠保全をすることができる。

3  前項の規定による  審判請求前 の申立は、  特許庁長官 に対してしなければならない。

4  特許庁長官は、第二項の規定による審判請求前の申立てがあつたときは、証拠保全に関与すべき  審判官 及び  審判書記官 を指定する。

5    審判長 は、第一項又は第二項の規定により  職権   証拠調又は証拠保全 をしたときは、その結果を当事者及び参加人に通知し、相当の期間を指定して、  意見を申し立てる機会 を与えなければならない。

6  第一項又は第二項の証拠調又は証拠保全は、当該事務を取り扱うべき地の  地方裁判所 又は  簡易裁判所   嘱託 することができる。

第百五十一条  第百四十七条並びに民事訴訟法第九十三条第一項 (期日の指定)、第九十四条(期日の呼出し)、第百七十九条から第百八十一条まで、第百八十三条から第百八十六条まで、第百八十八条、第百九十条、第百九十一条、第百九十五条から第百九十八条まで、第百九十九条第一項、第二百一条から第二百四条まで、第二百六条、第二百七条、第二百十条から第二百十三条まで、第二百十四条第一項から第三項まで、第二百十五条から第二百二十二条まで、第二百二十三条第一項から第六項まで、第二百二十六条から第二百二十八条まで、第二百二十九条第一項から第三項まで、第二百三十一条、第二百三十二条第一項、第二百三十三条、第二百三十四条、第二百三十六条から第二百三十八条まで、第二百四十条から第二百四十二条まで(証拠)及び第二百七十八

(職権による審理)

第百五十二条  審判長は、  当事者又は参加人 が法定若しくは指定の期間内に  手続 をせず、又は第百四十五条第三項の規定により定めるところに従つて  出頭 しないときであつても、  審判手続を進行 することができる。

第百五十三条  審判においては、  当事者又は参加人   申し立てない理由 についても、審理することができる。

2  審判長は、前項の規定により当事者又は参加人が申し立てない理由について審理したときは、その  審理の結果   当事者及び参加人   通知 し、相当の期間を指定して、  意見を申し立てる機会 を与えなければならない。

3  審判においては、請求人が申し立てない  請求の趣旨 については、審理することができない。

(審理の併合又は分離)

第百五十四条    当事者の双方又は一方 が同一である二以上の審判については、その  審理の併合 をすることができる。

2  前項の規定により  審理の併合 をしたときは、さらにその審理の  分離 をすることができる。

(審判の請求の取下げ)

第百五十五条  審判の請求は、  審決が確定 するまでは、取り下げることができる。

2  審判の請求は、第百三十四条第一項の  答弁書の提出 があつた後は、  相手方の承諾 を得なければ、取り下げることができない。

3  二以上の請求項に係る特許の二以上の請求項について特許無効審判を請求したときは、その請求は、  請求項ごとに取り下げる ことができる。

(審理の終結の通知)

第百五十六条  審判長は、事件が  審決をするのに熟した ときは、  審理の終結   当事者及び参加人 に通知しなければならない。

2  審判長は、必要があるときは、前項の規定による通知をした後であつても、  当事者若しくは参加人 の申立により又は  職権 で、  審理の再開 をすることができる。

3  審決は、第一項の規定による通知を発した日から  二十日 以内にしなければならない。ただし、  事件が複雑 であるとき、その他  やむを得ない理由 があるときは、この限りでない。

(審決)

第百五十七条    審決 があつたときは、審判は、終了する。

2  審決は、次に掲げる事項を記載した文書をもつて行わなければならない。

一  審判の  番号

二    当事者及び参加人 並びに  代理人 の氏名又は名称及び住所又は居所

三    審判事件 の表示

四  審決の  結論 及び理由

五  審決の年月日

3  特許庁長官は、審決があつたときは、審決の謄本を  当事者、参加人 及び審判に  参加を申請してその申請を拒否された者   送達 しなければならない。

(拒絶査定不服審判における特則)

第百五十八条    審査 においてした手続は、  拒絶査定不服審判 においても、その効力を有する。

第百五十九条  第五十三条の規定は、拒絶査定不服審判に準用する。この場合において、第五十三条第一項中「第十七条の二第一項第一号又は第三号」とあるのは「  第十七条の二第一項第一号、第三号又は第四号 」と、「補正が」とあるのは「  補正(同項第一号又は第三号に掲げる場合にあつては、拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く。) が」と読み替えるものとする。

2  第五十条及び第五十条の二の規定は、拒絶査定不服審判において査定の理由と異なる拒絶の理由を発見した場合に準用する。この場合において、第五十条ただし書中「第十七条の二第一項第一号又は第三号に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、拒絶の理由の通知と併せて次条の規定による通知をした場合に限る。)」とあるのは、  「第十七条の二第一項第一号(拒絶の理由の通知と併せて次条の規定による通知をした場合に限るものとし、拒絶査定不服審判の請求前に補正をしたときを除く。)、第三号(拒絶査定不服審判の請求前に補正をしたときを除く。)又は第四号に掲げる場合」 と読み替えるものとする。

3  第五十一条及び第六十七条の三第二項の規定は、拒絶査定不服審判の請求を理由があるとする場合に準用する。

第百六十条  拒絶査定不服審判において  査定を取り消す ときは、  さらに審査に付す べき旨の審決をすることができる。

2  前項の審決があつた場合における判断は、その事件について  審査官 を拘束する。

3  第一項の審決をするときは、前条第三項の規定は、適用しない。

第百六十一条  第百三十四条第一項から第三項まで、第百三十四条の二、第百三十四条の三、第百四十八条及び第百四十九条の規定は、拒絶査定不服審判には、適用しない。

第百六十二条    特許庁長官 は、拒絶査定不服審判の請求があつた場合において、その日から  三十日 以内にその請求に係る特許出願の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について  補正 があつたときは、  審査官 にその請求を  審査 させなければならない。

第百六十三条  第四十八条、第五十三条及び第五十四条の規定は、前条の規定による審査に準用する。この場合において、第五十三条第一項中「第十七条の二第一項第一号又は第三号」とあるのは「第十七条の二第一項第一号、第三号又は第四号」と、「補正が」とあるのは「補正(同項第一号又は第三号に掲げる場合にあつては、拒絶査定不服審判の請求前にしたものを除く。)が」と読み替えるものとする。

2  第五十条及び第五十条の二の規定は、前条の規定による審査において  審判の請求に係る査定の理由と異なる拒絶の理由を発見した 場合に準用する。この場合において、第五十条ただし書中「第十七条の二第一項第一号又は第三号に掲げる場合(同項第一号に掲げる場合にあつては、拒絶の理由の通知と併せて次条の規定による通知をした場合に限る。)」とあるのは、「第十七条の二第一項第一号(拒絶の理由の通知と併せて次条の規定による通知をした場合に限るものとし、  拒絶査定不服審判の請求前に補正をしたとき を除く。)、第三号(  拒絶査定不服審判の請求前に補正をしたとき を除く。)又は第四号に掲げる場合」と読み替えるものとする。

3  第五十一条及び第五十二条の規定は、前条の規定による審査において審判の請求を理由があるとする場合に準用する。

第百六十四条  審査官は、第百六十二条の規定による審査において  特許をすべき 旨の査定をするときは、審判の請求に係る  拒絶をすべき 旨の査定を取り消さなければならない。

2  審査官は、  前項に規定する場合 を除き、前条第一項において準用する第五十三条第一項の規定による  却下の決定 をしてはならない。

3  審査官は、第一項に規定する場合を除き、当該審判の請求について査定をすることなくその  審査の結果   特許庁長官   報告 しなければならない。

(訂正審判における特則)

第百六十五条    審判長 は、訂正審判の請求が第  百二十六条第一項ただし書各号 に掲げる事項を目的とせず、又は  同条第三項から第五項 までの規定に適合しないときは、請求人にその理由を通知し、相当の期間を指定して、  意見書を提出する機会 を与えなければならない。

第百六十六条  第百三十四条第一項から第三項まで、第百三十四条の二、第百三十四条の三、第百四十八条及び第百四十九条の規定は、訂正審判には、適用しない。

(審決の効力)

第百六十七条  何人も、特許無効審判又は延長登録無効審判の  確定審決の登録 があつたときは、  同一の事実及び同一の証拠 に基づいてその審判を請求することができない。

(訴訟との関係)

第百六十八条  審判において必要があると認めるときは、他の審判の  審決が確定 し、又は  訴訟手続が完結 するまでその手続を中止することができる。

2    訴えの提起 又は  仮差押命令 若しくは  仮処分命令 の申立てがあつた場合において、必要があると認めるときは、  裁判所 は、  審決が確定 するまでその  訴訟手続を中止 することができる。

3  裁判所は、特許権又は専用実施権の  侵害に関する訴えの提起 があつたときは、  その旨 を特許庁長官に通知するものとする。その  訴訟手続が完結 したときも、また同様とする。

4  特許庁長官は、前項に規定する  通知 を受けたときは、その特許権についての  審判の請求の有無   裁判所に通知する ものとする。その審判の  請求書の却下の決定   審決 又は  請求の取下げ があつたときも、また同様とする。

5  裁判所は、前項の規定によりその特許権についての審判の請求があつた旨の通知を受けた場合において、当該訴訟において第  百四条の三第一項 の規定による  攻撃又は防御 の方法を記載した  書面 がその  通知前 に既に提出され、又はその  通知後   最初 に提出されたときは、  その旨 を特許庁長官に通知するものとする。

6  特許庁長官は、前項に規定する通知を受けたときは、裁判所に対し、  当該訴訟の訴訟記録 のうちその審判において  審判官が必要と認める書面の写し の送付を求めることができる。

(審判における費用の負担)

第百六十九条  特許無効審判及び延長登録無効審判に関する費用の負担は、審判が  審決 により終了するときはその  審決 をもつて、審判が審決によらないで終了するときは  審判による決定 をもつて、  職権 で、定めなければならない。

2  民事訴訟法第六十一条 から第六十六条 まで、第六十九条第一項及び第二項、第七十条並びに第七十一条第二項(訴訟費用の負担)の規定は、前項に規定する審判に関する費用に準用する。この場合において、同法第七十一条第二項 中「最高裁判所規則」とあるのは、「  経済産業省令 」と読み替えるものとする。

3  拒絶査定不服審判及び訂正審判に関する費用は、  請求人 の負担とする。

4  民事訴訟法第六十五条 (共同訴訟の場合の負担)の規定は、前項の規定により請求人が負担する費用に準用する。

5  審判に関する  費用の額 は、  請求 により、審決又は決定が  確定 した後に  特許庁長官 が決定をする。

6  審判に関する  費用の範囲、額及び納付 並びに審判における手続上の行為をするために必要な  給付 については、その性質に反しない限り、民事訴訟費用等に関する法律 (昭和四十六年法律第四十号)中これらに関する規定(第二章第一節及び第三節に定める部分を除く。)の例による。

(費用の額の決定の執行力)

第百七十条  審判に関する費用の額についての  確定した決定 は、  執行力のある債務名義と同一の効力 を有する。

   第七章 再審

(再審の請求)

第百七十一条    確定審決 に対しては、  当事者又は参加人 は、再審を請求することができる。

2  民事訴訟法第三百三十八条第一項 及び第二項 並びに第三百三十九条 (再審の事由)の規定は、前項の再審の請求に準用する。

第百七十二条  審判の  請求人及び被請求人   共謀 して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、  その第三者 は、その確定審決に対し再審を請求することができる。

2  前項の再審は、その請求人及び被請求人を共同被請求人として請求しなければならない。

(再審の請求期間)

第百七十三条  再審は、請求人が  審決が確定した後 再審の理由を  知つた 日から  三十日 以内に請求しなければならない。

2  再審を請求する者がその責めに帰することができない理由により前項に規定する期間内にその請求をすることができないときは、同項の規定にかかわらず、  その理由がなくなつた日から十四日 (在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後  六月 以内にその請求をすることができる。

3  請求人が法律の規定に従つて代理されなかつたことを理由として再審を請求するときは、第一項に規定する期間は、請求人又はその法定代理人が  送達により審決があつたことを知つた日の翌日 から起算する。

4  審決が  確定 した日から  三年を経過 した後は、再審を請求することができない。

5    再審の理由   審決が確定し た後に生じたときは、前項に規定する期間は、  その理由が発生した日の翌日 から起算する。

6  第一項及び第四項の規定は、当該審決が前にされた  確定審決と抵触する ことを理由とする再審の請求には、適用しない。

(審判の規定等の準用)

第百七十四条  第百三十一条第一項、第百三十一条の二第一項本文、第百三十二条第三項及び第四項、第百三十三条、第百三十三条の二、第百三十四条第四項、第百三十五条から第百四十七条まで、第百五十条から第百五十二条まで、第百五十五条第一項、第百五十六条から第百六十条まで、第百六十八条、第百六十九条第三項から第六項まで並びに第百七十条の規定は、  拒絶査定不服審判の確定審決 に対する  再審 に準用する。

2  第百三十一条第一項、第百三十一条の二第一項本文、第百三十二条第一項、第二項及び第四項、第百三十三条、第百三十三条の二、第百三十四条第一項、第三項及び第四項、第百三十五条から第百五十二条まで、第百五十四条から第百五十七条まで、第百六十七条、第百六十八条、第百六十九条第一項、第二項、第五項及び第六項並びに第百七十条の規定は、  特許無効審判 又は  延長登録無効審判   確定審決 に対する  再審 に準用する。

3  第百三十一条第一項及び第三項、第百三十一条の二第一項本文、第百三十二条第三項及び第四項、第百三十三条、第百三十三条の二、第百三十四条第四項、第百三十五条から第百四十七条まで、第百五十条から第百五十二条まで、第百五十五条第一項、第百五十六条、第百五十七条、第百六十五条、第百六十八条、第百六十九条第三項から第六項まで並びに第百七十条の規定は、  訂正審判   確定審決 に対する  再審 に準用する。

4  民事訴訟法第三百四十八条第一項 (審理の範囲)の規定は、再審に準用する。

(再審により回復した特許権の効力の制限)

第百七十五条    無効 にした特許に係る特許権若しくは  無効 にした  存続期間の延長登録 に係る特許権が  再審により回復 した場合又は拒絶をすべき旨の審決があつた特許出願若しくは特許権の存続期間の延長登録の出願について再審により  特許権の設定 の登録若しくは特許権の  存続期間を延長した旨 の登録があつた場合において、その特許が  物の発明 についてされているときは、特許権の  効力 は、当該審決が  確定した 後再審の  請求の登録前   善意 に輸入し、又は日本国内において生産し、若しくは取得した当該物には、及ばない。

2  無効にした特許に係る特許権若しくは無効にした存続期間の延長登録に係る特許権が再審により回復したとき、又は拒絶をすべき旨の審決があつた特許出願若しくは特許権の存続期間の延長登録の出願について再審により特許権の設定の登録若しくは特許権の存続期間を延長した旨の登録があつたときは、特許権の効力は、当該審決が確定した後再審の請求の登録前における次に掲げる行為には、及ばない。

一  当該発明の善意の実施

二  特許が  物の発明 についてされている場合において、  善意に 、その物の  生産 に用いる物の  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした 行為

三  特許が  物の発明 についてされている場合において、  善意に 、その物を  譲渡等又は輸出のために所持した 行為

四  特許が  方法の発明 についてされている場合において、  善意に 、その方法の使用に用いる物の  生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした 行為

五  特許が物を  生産する方法 の発明についてされている場合において、  善意に 、その方法により生産した物を  譲渡等又は輸出のために所持した 行為

第百七十六条  無効にした特許に係る特許権若しくは無効にした存続期間の延長登録に係る特許権が再審により回復したとき、又は拒絶をすべき旨の審決があつた特許出願若しくは特許権の存続期間の延長登録の出願について再審により特許権の設定の登録若しくは特許権の存続期間を延長した旨の登録があつたときは、当該  審決が確定した後 再審の  請求の登録前   善意に日本国内 において当該発明の  実施である事業 をしている者又はその  事業の準備 をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の  目的の範囲内 において、その特許権について通常実施権を有する。

第百七十七条  削除

   第八章 訴訟

(審決等に対する訴え)

第百七十八条  審決に対する  訴え 及び審判又は再審の  請求書の却下の決定 に対する訴えは、  東京高等裁判所   専属管轄 とする。

2  前項の訴えは、  当事者、参加人 又は当該審判若しくは再審に  参加を申請してその申請を拒否された者 に限り、提起することができる。

3  第一項の訴えは、審決又は決定の  謄本の送達 があつた日から  三十日 を経過した後は、提起することができない。

4  前項の期間は、  不変期間 とする。

5    審判長 は、  遠隔又は交通不便の地 にある者のため、  職権 で、前項の不変期間については  附加期間 を定めることができる。

6  審判を請求することができる事項に関する  訴え は、  審決 に対するものでなければ、提起することができない。

(被告適格)

第百七十九条  前条第一項の訴えにおいては、  特許庁長官 を被告としなければならない。ただし、  特許無効審判 若しくは  延長登録無効審判 又はこれらの審判の  確定審決 に対する第百七十一条第一項の  再審の審決 に対するものにあつては、その審判又は再審の  請求人又は被請求人 を被告としなければならない。

(出訴の通知)

第百八十条  裁判所は、前条ただし書に規定する訴の提起があつたときは、遅滞なく、  その旨   特許庁長官 に通知しなければならない。

(審決取消訴訟における特許庁長官の意見)

第百八十条の二  裁判所は、  第百七十九条ただし書に規定する訴え の提起があつたときは、  特許庁長官 に対し、当該事件に関するこの  法律の適用 その他の必要な事項について、  意見を求める ことができる。

2  特許庁長官は、第百七十九条ただし書に規定する訴えの提起があつたときは、  裁判所の許可 を得て、  裁判所 に対し、当該事件に関するこの  法律の適用 その他の必要な事項について、  意見を述べる ことができる。

3    特許庁長官 は、  特許庁の職員   その指定する 者に前二項の意見を述べさせることができる。

(審決又は決定の取消し)

第百八十一条    裁判所 は、第百七十八条第一項の訴えの提起があつた場合において、  当該請求を理由がある と認めるときは、当該  審決 又は決定を取り消さなければならない。

2  裁判所は、特許無効審判の審決に対する第百七十八条第一項の訴えの提起があつた場合において、特許権者が当該訴えに係る  特許 について  訴えの提起 後に  訂正審判を請求 し、又は  請求 しようとしていることにより、当該特許を無効にすることについて特許無効審判において  さらに審理させるこ とが  相当 であると認めるときは、事件を  審判官 に差し戻すため、  決定 をもつて、当該  審決を取り消す ことができる。

3  裁判所は、前項の規定による決定をするときは、  当事者の意見を聴かなければ ならない。

4  第二項の決定は、  審判官 その他の  第三者 に対しても  効力 を有する。

5    審判官 は、第一項の規定による  審決若しくは決定   取消し   判決 又は第二項の規定による審決の取消しの  決定   確定 したときは、さらに審理を行い、審決又は決定をしなければならない。

(裁判の正本の送付)

第百八十二条  裁判所は、第百七十九条ただし書に規定する訴について  訴訟手続が完結した ときは、遅滞なく、  特許庁長官   各審級の裁判の正本   送付 しなければならない。

(合議体の構成)

第百八十二条の二  第百七十八条第一項の訴えに係る事件については、  五人の裁判官 の合議体で  審理及び裁判 をする  旨の決定 をその合議体ですることができる。

(対価の額についての訴え)

第百八十三条  第  八十三 条第二項、第  九十二 条第三項若しくは第四項又は第  九十三 条第二項の  裁定 を受けた者は、その裁定で定める  対価の額 について不服があるときは、  訴えを提起 してその額の  増減 を求めることができる。

2  前項の訴えは、裁定の謄本の送達があつた日から  六月 を経過した後は、提起することができない。

(被告適格)

第百八十四条  前条第一項の訴えにおいては、次に掲げる者を被告としなければならない。

一  第八十三条第二項、第九十二条第四項又は第九十三条第二項の裁定については、通常実施権者又は特許権者若しくは専用実施権者

二  第九十二条第三項の裁定については、通常実施権者又は第七十二条の他人

(不服申立てと訴訟との関係)

第百八十四条の二  この法律又はこの法律に基づく命令の規定による処分(第百九十五条の四に規定する処分を除く。)の  取消しの訴え は、当該処分についての  異議申立て 又は  審査請求 に対する  決定又は裁決 を経た後でなければ、提起することができない。

   第九章 特許協力条約に基づく国際出願に係る特例

(国際出願による特許出願)

第百八十四条の三  千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約(以下この章において「条約」という。)第十一条(1)若しくは(2)(b)又は第十四条(2)の規定に基づく  国際出願日 が認められた国際出願であつて、条約第四条(1)(ii)の指定国に  日本国 を含むもの(特許出願に係るものに限る。)は、  その国際出願日にされた特許出願 とみなす。

2  前項の規定により特許出願とみなされた国際出願(以下「国際特許出願」という。)については、  第四十三条 (第四十三条の二第三項において準用する場合を含む。)の規定は、適用しない。

(外国語でされた国際特許出願の翻訳文)

第百八十四条の四  外国語でされた国際特許出願(以下「外国語特許出願」という。)の出願人は、条約第二条(xi)の  優先日 (以下「  優先日 」という。)から  二年六月 (以下「  国内書面提出期間 」という。)以内に、前条第一項に規定する  国際出願日 (以下「  国際出願日 」という。)における条約第三条(2)に規定する  明細書、請求の範囲、図面   図面の中の説明 に限る。)及び  要約   日本語による翻訳文 を、特許庁長官に提出しなければならない。ただし、国内書面提出期間の  満了前二月 から  満了の日 までの間に次条第一項に規定する  書面 を提出した外国語特許出願(当該書面の提出の日以前に当該翻訳文を提出したものを除く。)にあつては、当該  書面の提出の日から二月 (以下「  翻訳文提出特例期間 」という。)以内に、当該翻訳文を提出することができる。

2  前項の場合において、外国語特許出願の出願人が  条約第十九条(1)の規定に基づく補正 をしたときは、同項に規定する請求の範囲の翻訳文に  代えて 、当該  補正後の請求の範囲の翻訳文 を提出することができる。

3  国内書面提出期間(第一項ただし書の外国語特許出願にあつては、  翻訳文提出特例期間 。次項において同じ。)内に第一項に規定する  明細書の翻訳文 及び前二項に規定する  請求の範囲の翻訳文 の提出がなかつたときは、その国際特許出願は、取り下げられたものとみなす。

4  第一項に規定する  請求の範囲の翻訳文 を提出した出願人は、  条約第十九条(1)の規定に基づく補正 をしたときは、国内書面提出期間が満了する時(国内書面提出期間内に出願人が出願審査の請求をするときは、その請求の時。以下「  国内処理基準時 」という。)の属する日までに限り、当該  補正後の請求の範囲の日本語による翻訳文   更に 提出することができる。

5  第百八十四条の七第三項本文の規定は、第二項又は前項に規定する  翻訳文 が提出されなかつた場合に準用する。

(書面の提出及び補正命令)

第百八十四条の五  国際特許出願の出願人は、  国内書面提出期間内 に、次に掲げる事項を記載した  書面   特許庁長官 に提出しなければならない。

一    出願人 の氏名又は名称及び住所又は居所

二    発明者 の氏名及び住所又は居所

三    国際出願番号 その他の経済産業省令で定める事項

2  特許庁長官は、次に掲げる場合は、相当の期間を指定して、  手続の補正 をすべきことを  命ずることができる

一  前項の規定により提出すべき書面を、  国内書面提出期間内に提出 しないとき。

二  前項の規定による手続が第  七条第一項から第三項 まで又は第  九条 の規定に違反しているとき。

三  前項の規定による手続が  経済産業省令で定める方式 に違反しているとき。

四  前条第一項の規定により提出すべき  要約の翻訳文 を、国内書面提出期間(前条第一項ただし書の外国語特許出願にあつては、  翻訳文提出特例期間 )内に提出しないとき。

五  第百九十五条第二項の規定により  納付すべき手数料   国内書面提出期間内 に納付しないとき。

3  特許庁長官は、前項の規定により手続の補正をすべきことを命じた者が同項の規定により指定した期間内にその補正をしないときは、当該  国際特許出願を却下 することができる。

(国際出願に係る願書、明細書等の効力等)

第百八十四条の六    国際特許出願に係る国際出願日における願書 は、  第三十六条第一項の規定により提出した願書 とみなす。

2  日本語でされた国際特許出願(以下「日本語特許出願」という。)に係る  国際出願日 における  明細書 及び外国語特許出願に係る国際出願日における  明細書の翻訳文 は第三十六条第二項の規定により願書に添付して提出した  明細書 と、日本語特許出願に係る国際出願日における  請求の範囲 及び外国語特許出願に係る国際出願日における  請求の範囲の翻訳文 は同項の規定により願書に添付して提出した特許請求の範囲と、日本語特許出願に係る国際出願日における  図面 並びに外国語特許出願に係る国際出願日における  図面   図面の中の説明 を除く。)及び図面の中の説明の翻訳文は同項の規定により願書に添付して提出した  図面 と、日本語特許出願に係る  要約 及び外国語特許出願に係る  要約の翻訳文 は同項の規定により願書に添付して提出した  要約書 とみなす。

3  第百八十四条の四第二項又は第四項の規定により  条約第十九条(1)の規定に基づく補正後の請求の範囲の翻訳文 が提出された場合は、前項の規定にかかわらず、当該補正後の請求の範囲の翻訳文を  第三十六条第二項の規定により願書に添付して提出した 特許請求の範囲とみなす。

(日本語特許出願に係る条約第十九条に基づく補正)

第百八十四条の七    日本語特許出願   出願人 は、  条約第十九条(1)の規定に基づく補正 をしたときは、  国内処理基準時の属する日 までに、同条(1)の規定に基づき提出された  補正書の写し を特許庁長官に提出しなければならない。

2  前項の規定により  補正書の写し が提出されたときは、その  補正書の写し により、願書に添付した特許請求の範囲について  第十七条の二第一項の規定による補正 がされたものとみなす。ただし、  条約第二十条 の規定に基づき前項に規定する期間内に  補正書 が特許庁に  送達 されたときは、その補正書により、補正がされたものとみなす。

3  第一項に規定する期間内に  日本語特許出願   出願人 により同項に規定する手続がされなかつたときは、条約第十九条(1)の規定に基づく  補正   、されなかつたものとみなす 。ただし、前項ただし書に規定するときは、この限りでない。

(条約第三十四条に基づく補正)

第百八十四条の八    国際特許出願の出願人 は、  条約第三十四条(2)(b)の規定に基づく補正 をしたときは、国内処理基準時の属する日までに、  日本語特許出願 に係る補正にあつては同条(2)(b)の規定に基づき提出された  補正書の写し を、  外国語特許出願 に係る補正にあつては当該補正書の  日本語による翻訳文 を、特許庁長官に提出しなければならない。

2  前項の規定により補正書の写し又は補正書の翻訳文が提出されたときは、その補正書の写し又は補正書の翻訳文により、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について  第十七条の二第一項の規定による補正 がされたものとみなす。ただし、  日本語特許出願 に係る補正につき  条約第三十六条(3)(a) の規定に基づき前項に規定する期間内に補正書が特許庁に送達されたときは、その補正書により、補正がされたものとみなす。

3  第一項に規定する期間内に国際特許出願の出願人により同項に規定する手続がされなかつたときは、  条約第三十四条(2)(b)の規定に基づく補正 は、されなかつたものとみなす。ただし、前項ただし書に規定するときは、この限りでない。

4  第二項の規定により外国語特許出願に係る願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面について第十七条の二第一項の規定による補正がされたものとみなされたときは、その補正は同条第二項の  誤訳訂正書   提出 してされたものとみなす。

(国内公表等)

第百八十四条の九  特許庁長官は、第百八十四条の四第一項の規定により  翻訳文 が提出された  外国語特許出願 について、特許掲載公報の発行をしたものを除き、  国内書面提出期間 (第百八十四条の四第一項ただし書の外国語特許出願にあつては、翻訳文提出特例期間。以下この項において同じ。)の  経過後 (国内書面提出期間内に出願人から出願審査の請求があつた国際特許出願であつて条約第二十一条に規定する国際公開(以下「国際公開」という。)がされているものについては、  出願審査の請求 の後)、遅滞なく、  国内公表 をしなければならない。

2  国内公表は、次に掲げる事項を特許公報に掲載することにより行う。

一    出願人 の氏名又は名称及び住所又は居所

二    特許出願 の番号

三    国際出願日

四    発明者 の氏名及び住所又は居所

五  第百八十四条の四第一項に規定する  明細書 及び  図面の中の説明の翻訳文 に記載した事項、同項に規定する  請求の範囲の翻訳文 (同条第二項に規定する翻訳文が提出された場合にあつては、当該翻訳文)及び同条第四項に規定する翻訳文に記載した事項、図面(図面の中の説明を除く。)の内容並びに  要約の翻訳文 に記載した事項(特許公報に掲載することが公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると特許庁長官が認めるものを除く。)

六    国内公表 の番号及び年月日

七  前各号に掲げるもののほか、必要な事項

   第六十四条第三項 の規定は、前項の規定により同項第五号の  要約の翻訳文 に記載した事項を特許公報に掲載する場合に準用する。

4    第六十四条 の規定は、国際特許出願には、適用しない。

5  国際特許出願については、第四十八条の五第一項、第四十八条の六、第六十六条第三項ただし書、第百二十八条、第百八十六条第一項第一号及び第二号並びに第百九十三条第二項第一号、第二号、第六号及び第九号中「出願公開」とあるのは、日本語特許出願にあつては「  第百八十四条の九第一項の国際公開」 と、外国語特許出願にあつては「  第百八十四条の九第一項の国内公表 」とする。

6    外国語特許出願 に係る  証明等の請求 については、第百八十六条第一項第一号中「又は第六十七条の二第二項の資料」とあるのは「又は千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約第三条(2)に規定する国際出願の  願書   明細書   請求の範囲   図面 若しくは  要約 (特許権の設定の登録がされた国際特許出願に係るもの又は国際公開がされたものを除く。)」とする。

7  国際特許出願に関し特許公報に掲載すべき事項については、第百九十三条第二項第三号中「出願公開後における」とあるのは、「  国際公開がされた国際特許出願に係る 」とする。

(国際公開及び国内公表の効果等)

第百八十四条の十  国際特許出願の出願人は、日本語特許出願については  国際公開 があつた後に、外国語特許出願については  国内公表 があつた後に、国際特許出願に係る発明の内容を記載した書面を提示して  警告 をしたときは、その  警告後 特許権の設定の登録前に業としてその発明を実施した者に対し、その発明が特許発明である場合に  その実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額   補償金 の支払を請求することができる。当該警告をしない場合においても、日本語特許出願については  国際公開 がされた国際特許出願に係る発明であることを  知つて 特許権の設定の登録前に、外国語特許出願については  国内公表 がされた国際特許出願に係る発明であることを知つて特許権の設定の登録前に、業としてその発明を実施した者に対しては、同様とする。

2  第六十五条第二項から第五項までの規定は、前項の規定により請求権を行使する場合に準用する。

(在外者の特許管理人の特例)

第百八十四条の十一    在外者である国際特許出願 の出願人は、  国内処理基準時 までは、第八条第一項の規定にかかわらず、  特許管理人 によらないで手続をすることができる。

2  前項に規定する者は、  国内処理基準時の属する日後 経済産業省令で定める期間内に、  特許管理人を選任 して特許庁長官に届け出なければならない。

3  前項に規定する期間内に特許管理人の選任の届出がなかつたときは、その国際特許出願は、  取り下げたもの とみなす。

(補正の特例)

第百八十四条の十二  日本語特許出願については  第百八十四条の五第一項 の規定による手続をし、かつ、  第百九十五条第二項の規定により納付すべき手数料を納付 した後、外国語特許出願については  第百八十四条の四第一項 及び  第百八十四条の五第一項 の規定による手続をし、かつ、  第百九十五条第二項の規定により納付すべき手数料を納付 した後であつて  国内処理基準時を経過した 後でなければ、第十七条第一項本文の規定にかかわらず、  手続の補正 (第百八十四条の七第二項及び第百八十四条の八第二項に規定する補正を除く。)をすることができない。

2  外国語特許出願に係る明細書、特許請求の範囲又は図面について補正ができる範囲については、第十七条の二第二項中「第三十六条の二第二項の外国語書面出願」とあるのは「  第百八十四条の四第一項の外国語特許出願 」と、同条第三項中「願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(第三十六条の二第二項の外国語書面出願にあつては、同条第四項の規定により明細書、特許請求の範囲及び図面とみなされた同条第二項に規定する外国語書面の翻訳文(誤訳訂正書を提出して明細書、特許請求の範囲又は図面について補正をした場合にあつては、翻訳文又は当該補正後の明細書、特許請求の範囲若しくは図面))」とあるのは「第百八十四条の四第一項の  国際出願日 (以下この項において「国際出願日」という。)における第百八十四条の三第二項の国際特

3  国際特許出願の出願人は、  第十七条の三 の規定にかかわらず、  優先日から一年三月 以内(第百八十四条の四第一項の規定により  翻訳文 が提出された外国語特許出願のうち、国内書面提出期間内に出願人から  出願審査の請求 のあつた国際特許出願であつて  国際公開 がされているものについては、  出願審査の請求があつた 後を除く。)に限り、願書に添付した  要約書 について補正をすることができる。

(特許要件の特例)

第百八十四条の十三  第二十九条の二に規定する他の特許出願又は実用新案登録出願が国際特許出願又は実用新案法第四十八条の三第二項 の国際実用新案登録出願である場合における第二十九条の二の規定の適用については、同条中「他の特許出願又は実用新案登録出願であつて」とあるのは「他の特許出願又は実用新案登録出願(  第百八十四条の四第三項又は実用新案法第四十八条の四第三項 の規定により取り下げられたものとみなされた第百八十四条の四第一項 の外国語特許出願又は同法第四十八条の四第一項 の外国語実用新案登録出願を除く。 )であつて」と、「出願公開又は」とあるのは「出願公開、」と、「発行が」とあるのは「発行又は千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約第二十一条に規定する  国際公開 が」と、「願書に最初

(発明の新規性の喪失の例外の特例)

第百八十四条の十四  第三十条第一項又は第三項の規定の適用を受けようとする国際特許出願の出願人は、  その旨 を記載した  書面 及び第二十九条第一項各号の一に該当するに至つた発明が第三十条第一項又は第三項の規定の適用を受けることができる発明であることを  証明する書面 を、同条第四項の規定にかかわらず、  国内処理基準時の属する日   経済産業省令で定める期間内 に特許庁長官に提出することができる。

(特許出願等に基づく優先権主張の特例)

第百八十四条の十五  国際特許出願については、  第四十一条第四項 及び  第四十二条第二項 の規定は、適用しない。

2  日本語特許出願についての第四十一条第三項の規定の適用については、同項中「又は出願公開」とあるのは、「  又は千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約第二十一条に規定する国際公開 」とする。

3  外国語特許出願についての第四十一条第三項の規定の適用については、同項中「特許出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面」とあるのは「第百八十四条の四第一項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面」と、「又は出願公開」とあるのは「  又は千九百七十年六月十九日にワシントンで作成された特許協力条約第二十一条に規定する国際公開 」とする。

4  第四十一条第一項の先の出願が国際特許出願又は実用新案法第四十八条の三第二項 の国際実用新案登録出願である場合における第四十一条第一項 から第三項 まで及び第四十二条第一項 の規定の適用については、第四十一条第一項及び第二項中「願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面」とあるのは「  第百八十四条の四第一項又は実用新案法第四十八条の四第一項 の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面 」と、同条第三項 中「先の出願の願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲若しくは実用新案登録請求の範囲又は図面」とあるのは「  先の出願の第百八十四条の四第一項又は実用新案法第四十八条の四第一項 の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面 」と、「に

(出願の変更の特例)

第百八十四条の十六  実用新案法第四十八条の三第一項 又は第四十八条の十六第四項 の規定により実用新案登録出願とみなされた国際出願の特許出願への変更については、同法第四十八条の五第四項 の  日本語実用新案登録出願 にあつては  同条第一項 、同法第四十八条の四第一項 の  外国語実用新案登録出願 にあつては  同項 及び  同法第四十八条の五第一項 の規定による手続をし、かつ、  同法第五十四条第二項 の規定により納付すべき手数料を納付 した後(同法第四十八条の十六第四項 の規定により実用新案登録出願とみなされた国際出願については、同項 に規定する  決定 の後)でなければすることができない。

(出願審査の請求の時期の制限)

第百八十四条の十七  国際特許出願の出願人は、  日本語特許出願 にあつては  第百八十四条の五第一項   外国語特許出願 にあつては  第百八十四条の四第一項 及び  第百八十四条の五第一項 の規定による手続をし、かつ、  第百九十五条第二項の規定により納付すべき手数料を納付 した後、国際特許出願の出願人以外の者は、  国内書面提出期間 (第百八十四条の四第一項ただし書の外国語特許出願にあつては、  翻訳文提出特例期間 )の経過後でなければ、国際特許出願についての出願審査の請求をすることができない。

(拒絶理由等の特例)

第百八十四条の十八  外国語特許出願に係る拒絶の査定及び特許無効審判については、第四十九条第六号並びに第百二十三条第一項第一号及び第五号中「外国語書面出願」とあるのは「  第百八十四条の四第一項の外国語特許出願 」と、第四十九条第六号及び第百二十三条第一項第五号中「外国語書面」とあるのは「  第百八十四条の四第一項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面 」とする。

(訂正の特例)

第百八十四条の十九  外国語特許出願に係る第百三十四条の二第一項の規定による訂正及び訂正審判の請求については、第百二十六条第三項中「外国語書面出願」とあるのは「  第百八十四条の四第一項の外国語特許出願 」と、「外国語書面」とあるのは「  第百八十四条の四第一項の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面 」とする。

(決定により特許出願とみなされる国際出願)

第百八十四条の二十  条約第二条(vii)の  国際出願の出願人 は、条約第四条(1)(ii)の指定国に日本国を含む国際出願(  特許出願に係るもの に限る。)につき条約第二条(xv)の  受理官庁 により条約第二十五条(1)(a)に規定する  拒否 若しくは同条(1)(a)若しくは(b)に規定する  宣言 がされ、又は条約第二条(xix)の国際事務局により条約第二十五条(1)(a)に規定する  認定 がされたときは、経済産業省令で定める期間内に、経済産業省令で定めるところにより、特許庁長官に同条(2)(a)に規定する  決定をすべき旨の申出 をすることができる。

2  外国語でされた国際出願につき前項の申出をする者は、申出に際し、  明細書   請求の範囲   図面   図面の中の説明 に限る。)、  要約 その他の経済産業省令で定める国際出願に関する書類の  日本語による翻訳文 を特許庁長官に提出しなければならない。

3  特許庁長官は、第一項の申出があつたときは、その申出に係る  拒否   宣言 又は  認定 が条約及び特許協力条約に基づく規則の規定に照らして  正当であるか否かの決定 をしなければならない。

4  前項の規定により特許庁長官が同項の拒否、宣言又は認定が条約及び特許協力条約に基づく規則の規定に照らして正当でない旨の決定をしたときは、その決定に係る国際出願は、その国際出願につきその  拒否   宣言 又は  認定 がなかつたものとした場合において  国際出願日となつたものと認められる日 にされた  特許出願 とみなす。

5  前項の規定により特許出願とみなされた国際出願についての出願公開については、第六十四条第一項中「特許出願の日」とあるのは「  第百八十四条の四第一項の優先日 」と、同条第二項第六号中「外国語書面出願」とあるのは「  外国語でされた国際出願 」と、「外国語書面及び外国語要約書面」とあるのは「  第百八十四条の二十第四項に規定する国際出願日となつたものと認められる日における国際出願の明細書、請求の範囲、図面及び要約 」とする。

6  第百八十四条の三第二項、第百八十四条の六第一項及び第二項、第百八十四条の九第六項、第百八十四条の十二から第百八十四条の十四まで、第百八十四条の十五第一項、第三項及び第四項並びに第百八十四条の十七から前条までの規定は、第四項の規定により特許出願とみなされた国際出願に準用する。この場合において、これらの規定の準用に関し必要な  技術的読替え は、  政令 で定める。

   第十章 雑則

(二以上の請求項に係る特許又は特許権についての特則)

第百八十五条  二以上の請求項に係る特許又は特許権についての第  二十七 条第一項第一号、第  六十五条 第四項(第  百八十四条の十 第二項において準用する場合を含む。)、第  八十 条第一項、第  九十七 条第一項、第  九十八 条第一項第一号、第  百十一 条第一項第二号、第  百二十三 条第三項、第  百二十五 条、第  百二十六 条第六項(第  百三十四条の二 第五項において準用する場合を含む。)、第百  三十二 条第一項(第  百七十四 条第二項において準用する場合を含む。)、第  百七十五 条、第  百七十六 条若しくは第  百九十三 条第二項第四号又は実用新案法第  二十 条第一項 の規定の適用については、  請求項ごとに特許がされ 、又は  特許権があるもの とみなす。

(証明等の請求)

第百八十六条    何人 も、特許庁長官に対し、特許に関し、  証明、書類の謄本若しくは抄本 の交付、  書類の閲覧 若しくは  謄写 又は  特許原簿 のうち磁気テープをもつて  調製 した部分に記録されている事項を記載した  書類の交付 を請求することができる。ただし、次に掲げる書類については、特許庁長官が  秘密を保持する必要がある と認めるときは、この限りでない。

一  願書、願書に添付した明細書、特許請求の範囲、図面若しくは要約書若しくは外国語書面若しくは外国語要約書面若しくは特許出願の審査に係る書類(特許権の設定の登録又は出願公開がされたものを除く。)又は第六十七条の二第二項の資料

二    拒絶査定不服審判に係る書類 (当該事件に係る特許出願について特許権の設定の登録又は出願公開がされたものを除く。)

三    特許無効審判 若しくは  延長登録無効審判 又はこれらの審判の  確定審決 に対する  再審 に係る書類であつて、当事者又は参加人から当該当事者又は参加人の保有する  営業秘密が記載された旨の申出 があつたもの

四    個人の名誉 又は  生活の平穏 を害するおそれがあるもの

五    公の秩序又   善良の風俗 を害するおそれがあるもの

2  特許庁長官は、前項  第一号から第四号 までに掲げる書類について、同項本文の請求を認めるときは、当該書類を提出した者に対し、  その旨 及び  その理由 を通  知 しなければならない。

3  特許に関する書類及び特許原簿のうち磁気テープをもつて調製した部分については、  行政機関の保有する情報の公開に関する法律 (平成十一年法律第四十二号)の規定は、適用しない。

4  特許に関する書類及び特許原簿のうち磁気テープをもつて調製した部分に記録されている  保有個人情報 (行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律 (平成十五年法律第五十八号)第二条第三項 に規定する保有個人情報をいう。)については、  同法第四章 の規定は、適用しない。

(特許表示)

第百八十七条  特許権者、専用実施権者又は通常実施権者は、経済産業省令で定めるところにより、  物の特許発明におけるその物 若しくは  物を生産する方法の特許発明 における  その方法により生産した物 (以下「特許に係る物」という。)又はその物の  包装 にその物又は方法の発明が特許に係る  旨の表示 (以下「  特許表示 」という。)を附するように  努めなければならない

(虚偽表示の禁止)

第百八十八条  何人も、次に掲げる行為をしてはならない。

一    特許に係る物以外の物 又は  その物の包装 に特許表示又はこれと  紛らわしい表示 を付する行為

二    特許に係る物以外の物 であつて、  その物 又はその物の  包装 に特許表示又はこれと紛らわしい表示を付したものの  譲渡等 又は  譲渡等のための展示 をする行為

三    特許に係る物以外の物   生産 若しくは  使用   させる ため、又は譲渡等をするため  、広告 にその物の発明が特  許に係る旨を表示 し、又は  これと紛らわしい表示 をする行為

四    方法の特許発明 におけるその方法  以外の方法   使用させる ため、又は  譲渡 し若しくは  貸し渡す ため、  広告 にその方法の発明が特許に係る旨を表示し、又はこれと紛らわしい表示をする行為

(送達)

第百八十九条    送達する書類 は、この法律に規定するもののほか、経済産業省令で定める。

第百九十条  民事訴訟法第九十八条第二項 、第九十九条から第百三条まで、第百五条、第百六条、第百七条第一項(第二号及び第三号を除く。)及び第三項並びに第百九条(送達)の規定は、この法律又は前条の経済産業省令で定める書類の送達に準用する。この場合において、同法第九十八条第二項及び第百条中「裁判所書記官」とあるのは「  特許庁長官の指定する職員又は審判書記官 」と、同法第九十九条第一項中「郵便又は執行官」とあるのは「  郵便 」と、同法第百七条第一項中「場合には、裁判所書記官」とあるのは「場合及び審査に関する書類を送達すべき場合には、  特許庁長官の指定する職員 又は  審判書記官 」と、「最高裁判所規則」とあるのは「  経済産業省令 」と読み替えるものとする。

第百九十一条  送達を受けるべき者の  住所   居所 その他  送達をすべき場所 が知れないとき、又は前条において準用する民事訴訟法第百七条第一項 (第二号及び第三号を除く。)の規定により送達をすることができないときは  、公示送達 をすることができる。

2  公示送達は、送達する書類を送達を受けるべき者に  何時でも交付すべき 旨を  官報 及び特  許公報 に掲載するとともに  特許庁の掲示場に掲示 することにより行う。

3  公示送達は、  官報 に掲載した日から  二十日を経過 することにより、その  効力 を生ずる。

第百九十二条  在外者に  特許管理人 があるときは、その  特許管理人 に送達しなければならない。

2  在外者に  特許管理人 がないときは、書類を  航空扱いとした書留郵便 等(書留郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律 (平成十四年法律第九十九号)第二条第六項 に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項 に規定する特定信書便事業者の提供する同条第二項 に規定する信書便の役務のうち書留郵便に準ずるものとして経済産業省令で定めるものをいう。次項において同じ。)に付して  発送する ことができる。

3  前項の規定により書類を  書留郵便等 に付して発送したときは、  発送 の時に  送達 があつたもの  とみなす

(特許公報)

第百九十三条  特許庁は、特許公報を発行する。

2  特許公報には、この法律に規定するもののほか、次に掲げる事項を掲載しなければならない。

一    出願公開後 における  拒絶をすべき旨の査定 若しくは特許出願の  放棄、取下げ若しくは却下 又は特許権の存続期間の延長登録の  出願の取下げ

二    出願公開後 における特許を受ける権利の承継

三    出願公開後 における第十七条の二第一項の規定による願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の補正 ( 同項ただし書各号の規定によりしたものにあつては、  誤訳訂正書の提出によるもの に限る。 )

四    特許権の消滅 (存続期間の満了によるもの及び第百十二条第四項又は第五項の規定によるものを除く。)又は  回復 (第百十二条の二第二項の規定によるものに限る。)

五  審判若しくは再審の請求又はこれらの取下げ

六  審判又は再審の  確定審決   特許権の設定の登録又は出願公開がされたもの に限る。)

七    訂正した明細書及び特許請求の範囲に記載した事項並びに図面の内容  ( 訂正をすべき旨の確定した決定又は確定審決があつたものに限る。 )

八  裁定の  請求 若しくはその  取下げ 又は  裁定

九  第百七十八条第一項の訴えについての  確定判決  ( 特許権の設定の登録又は出願公開がされたものに限る。 )

(書類の提出等)

第百九十四条    特許庁長官又は審査官 は、当事者に対し、  審判又は再審に関する手続 以外の手続を処理するため  必要な書類 その他の物件の提出を求めることができる。

2  特許庁長官又は審査官は、  関係行政機関又は学校その他の団体 に対して審査に必要な調査を依頼することができる。

(手数料)

第百九十五条  次に掲げる者は、  実費を勘案 して  政令で定める額 の手数料を納付しなければならない。

一  第四条、第五条第一項若しくは第百八条第三項の規定による  期間の延長 又は第五条第二項の規定による  期日の変更 を請求する者

二    特許証の再交付 を請求する者

三  第三十四条第四項の規定により  承継の届出 をする者

四  第百八十六条第一項の規定により  証明を請求 する者

五  第百八十六条第一項の規定により  書類の謄本 又は  抄本の交付 を請求する者

六  第百八十六条第一項の規定により  書類の閲覧又は謄写 を請求する者

七  第百八十六条第一項の規定により特許原簿のうち  磁気テープをもつて調製した部分に記録されている事項 を記載した  書類の交付 を請求する者

2  別表の中欄に掲げる者は、それぞれ同表の下欄に掲げる金額の範囲内において政令で定める額の手数料を納付しなければならない。

3    特許出願人でない 者が出願審査の請求をした後において、当該特許出願の願書に添付した特許請求の範囲についてした  補正により請求項の数が増加 したときは、その増加した請求項について前項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料は、同項の規定にかかわらず、  特許出願人 が納付しなければならない。

4  前三項の規定は、これらの規定により手数料を納付すべき者が  国 であるときは、適用しない。

5  特許権又は特許を受ける権利が国と国以外の者との共有に係る場合であつて  持分の定め があるときは、国と国以外の者が自己の特許権又は特許を受ける権利について第一項又は第二項の規定により納付すべき手数料 (   出願審査の請求の手数料以外の政令で定める 手数料に限る。 ) は、これらの規定にかかわらず、これらに規定する手数料の金額に  国以外の者の持分の割合を乗じて得た 額とし、国以外の者がその額を納付しなければならない。

6  特許を受ける権利が国又は次条の規定若しくは他の法令の規定による出願審査の請求の手数料の軽減若しくは免除(以下この項において「減免」という。)を受ける者を含む者の共有に係る場合であつて持分の定めがあるときは、これらの者が自己の特許を受ける権利について第二項の規定により納付すべき  出願審査の請求の手数料 は、同項の規定にかかわらず、国以外の各共有者ごとに同項に規定する出願審査の請求の手数料の金額 (   減免を受ける者にあつては、その減免後の金額  ) に  その持分の割合を乗じて得た 額を合算して得た額とし、国以外の者がその額を納付しなければならない。

7  前二項の規定により算定した手数料の金額に十円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。

8  第一項から第三項までの手数料の納付は、経済産業省令で定めるところにより、  特許印紙 をもつてしなければならない。ただし、  経済産業省令で定める 場合には、経済産業省令で定めるところにより、  現金をもつて納める ことができる。

9  出願審査の請求をした後において、次に掲げる  命令、通知又は査定の謄本の送達 のいずれかがあるまでの間にその特許出願が  放棄 され、又は  取り下げられた ときは、第二項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を納付した者の請求により  政令で定める額 を返還する。

一  第三十九条第七項の規定による命令

二  第四十八条の七の規定による通知

三  第五十条の規定による通知

四  第五十二条第二項の規定による査定の謄本の送達

10  前項の規定による手数料の返還は、特許出願が  放棄 され、又は  取り下げ られた日から  六月 を経過した後は、請求することができない。

11    過誤納の手数料 は、納付した者の請求により返還する。

12  前項の規定による手数料の返還は、  納付した日から一年 を経過した後は、請求することができない。

(出願審査の請求の手数料の減免)

第百九十五条の二  特許庁長官は、次に掲げる者であつて  資力に乏しい者 として政令で定める要件に該当する者が、出願審査の請求の手数料を納付することが  困難である と認めるときは、政令で定めるところにより、自己の特許出願について前条第二項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を  軽減し、又は免除 することができる。

一  その発明の発明者又はその相続人

二  その発明が第三十五条第一項の従業者等がした職務発明であつて、契約、勤務規則その他の定めによりあらかじめ使用者等に特許を受ける権利を承継させることが定められている場合において、その従業者等から特許を受ける権利を承継した使用者等

(行政手続法 の適用除外)

第百九十五条の三  この法律又はこの法律に基づく命令の規定による処分については、  行政手続法 (平成五年法律第八十八号)  第二章 及び第三章 の規定は、適用しない。

(行政不服審査法 による不服申立ての制限)

第百九十五条の四    査定 又は  審決 及び  審判又は再審の請求書の却下の決定 並びにこの法律の規定により  不服を申し立てることができないこととされている処分 については、行政不服審査法 による不服申立てをすることができない。

   第十一章 罰則

(侵害の罪)

第百九十六条  特許権又は専用実施権を侵害した者(  第百一条の規定により特許権又は専用実施権を侵害する行為とみなされる行為を行つた 者を除く。)は、  十年以下 の懲役又は  千万円以下 の罰金に処し、又はこれを  併科 する。

第百九十六条の二  第百一条の規定により特許権又は専用実施権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者は、  五年以下 の懲役若しくは  五百万円以下 の罰金に処し、又はこれを併科する。

(詐欺の行為の罪)

第百九十七条  詐欺の行為により  特許   特許権の存続期間の延長 登録又は審決を受けた者は、  三年以下の懲役 又は  三百万円以下 の罰金に処する。

(虚偽表示の罪)

第百九十八条  第百八十八条の規定に違反した者は、三年以下の懲役又は  三百万円以下 の罰金に処する。

(偽証等の罪)

第百九十九条  この法律の規定により宣誓した証人、鑑定人又は通訳人が特許庁又はその嘱託を受けた裁判所に対し  虚偽の陳述   鑑定 又は  通訳 をしたときは、  三月以上十年以下 の懲役に処する。

2  前項の罪を犯した者が  事件の判定の謄本が送達 され、又は審決が  確定する前 に自白したときは、その刑を  減軽し、又は免除 することができる。

(秘密を漏らした罪)

第二百条  特許庁の職員又は  その職にあつた 者がその職務に関して知得した特許出願中の発明に関する  秘密を漏らし 、又は  盗用 したときは、  一年以下 の懲役又は  五十万円以下 の罰金に処する。

(秘密保持命令違反の罪)

第二百条の二  秘密保持命令に違反した者は、  五年以下 の懲役若しくは  五百万円以下 の罰金に処し、又は  これを併科 する。

2  前項の罪は、  告訴がなければ公訴を提起 することができない。

3  第一項の罪は、  日本国外において同項の罪を犯した者 にも適用する。

(両罰規定)

第二百一条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、  行為者を罰する ほか、その  法人 に対して当該各号で定める  罰金刑 を、その人に対して各本条の罰金刑を科する。

一    第百九十六 条、第  百九十六条の二 又は  前条第一項    三億円以下 の罰金刑

二  第  百九十七条 又は第  百九十八条    一億円以下 の罰金刑

2  前項の場合において、当該行為者に対してした前条第二項の  告訴 は、そ  の法人又は人 に対しても効力を生じ、その法人又は人に対してした告訴は、  当該行為者 に対しても効力を生ずるものとする。

3  第一項の規定により第  百九十六条 、第  百九十六条の二 又は  前条第一項 の違反行為につき  法人 又は  人   罰金刑を科 する場合における  時効 の期間は、これらの規定の  罪についての時効の期間 による。

(過料)

第二百二条  第百五十一条(第七十一条第三項及び第百七十四条第一項から第三項までにおいて準用する場合を含む。)において準用する民事訴訟法第  二百七条第一項 の規定により  宣誓 した者が特許庁又はその嘱託を受けた裁判所に対し  虚偽の陳述 をしたときは、  十万円以下の過料 に処する。

第二百三条  この法律の規定により  特許庁 又は  その嘱託を受けた裁判所 から  呼出し を受けた者が、正当な理由がないのに出頭せず、又は  宣誓、陳述、証言、鑑定若しくは通訳 を拒んだときは、  十万円以下の過料 に処する。

第二百四条  証拠調又は証拠保全に関し、この法律の規定により  特許 庁又はそ  の嘱託を受けた裁判所 から書  類その他の物件の提出 又は  提示 を命じられた者が正当な理由がないのにその命令に従わなかつたときは、十万円以下の過料に処する。